塩次伸二/ Cockin’ With (1993)

Blues Guitar マスターの初のリーダー作です。

 1. Blues For Savannah
 2. Cherry Red
 3. Route 66
 4. Lady's Blues
 5. Georgia On My Mind
 6. Gee Baby、Ain't I Good To You
 7. Sister Sadie
 8. On A Clear Day You Can See Forever
 9. Next Time You See Me
10. Royal Wedding Boogaloo
11. Shoko Sweet




 
19日は塩次伸二さんの命日でした。早いもので突然の15年も経つのですね・・・高校生の時にWestRoad Blues Bandを聴き、上京後は野音やJirokichiなどで追っかけをするほど大好きなギタリストで、自分のアイドルの一人です。
名演を偲んで'93年の作品を紹介させてください。初のリーダーアルバムで、Roller Coasterのリーダー、山崎美樹さんがプロデュースとドラムスを担当、タイトルに示す通りHammond B-3(オルガン)にCharles Earlandと酒井潮さんをフューチャー、"Weeping Harp"妹尾隆一郎さんやウシャコダの藤井康一さんなどのメンバーを招いて、BluesやJazzのカバーを中心に熟練の演奏が繰り広げられています。
WestRoad B.B.以降も、ライブハウスを中心にセッション活動を重ね、Blues Guitarマスターとしてファンから注目と賞賛を集めてきましたが、レコーディングの機会には恵まれず、音楽活動20年以上を経ての初の自身の名を冠したソロ作となりました。(
Bluesmanの不遇については、山本おさむさんが"Hey Bluesman"に生々しく描いていますので、ぜひ読んでください。WestRoad B.B.の皆さんも第三巻に登場します。先日久々に全巻読み返し、不覚にも号泣してしまいました)
オルガンJazzもBluesギターも大好きな私め、音楽雑誌で発売を知った時には歓喜し、予約して発売日に購入しました。愛機335を大写しにしたジャケットも素敵です。


<ギターの聴きどころ>

もちろん内容も最高です。自身のリーダー作だからと言って弾きまくることはなく、各曲でオルガンや藤井さんのヴォーカルをサポートしつつ、引くところは引き、弾くところは弾いて全体のアンサンブルを作っています。20年以上の研鑽と実践で叩き上げたプレイ、「渋い」「イナたい」などの言葉でいい表せない深さがあります。何より驚きなのはアンプ直でリバーブすらも使用せず、自身のタッチとギターのヴォリューム、トーンだけでサウンドをコントロールしていることでした。(吾妻さんが「丸裸なサウンド、パンツを履いてないようで自分には怖くてできない」と評していました。)エフェクターに塗れたギターサウンド全盛時代、自分の腕と楽器本来のサウンドで勝負するという矜持の表れだと思います。シャッフルでのノリ、スロウでの歌心、余計なものはいらないことがよくわかる素晴らしいプレイです。ギターは、335をメインに、11などではストラトも使っていると思われます
収録された各曲については、プロデューサーの山崎さんのコメントがインナーに記載されていますので参照してください。(その1その2 手抜きですみません)
長い音楽人生のほとんどは小さいハコを中心としたライブでの演奏でしたが、他に数枚のリーダー作、West Road B.B.、盟友山岸さんとの共演盤、Bluesのコンピ盤、歌手のバック(なんとSMAPの曲でもギターを弾いています)など、名演が聴ける作品がいくつもあります。ぜひ聴いてみてください。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

3巻にWestRoad B.B.が登場します。

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