Al Johnson / Back For More (1980) – David T. Walker

MellowなSoulにMellowなバッキングが映えます。

 1. I'm Back For More
 2. Saved By The Bell
 3. You're A Different Lady
 4. School Of The Groove
 5. I've Got My Second Wind
 6. Tonight's The Night For Love
 7. You Are My Personal Angel
 8. Peaceful
 



Al Johnsonの'80年の作品です。リリース作は決して多くはなく、ソングライター・アレンジャー・プロデューサーなど裏方の仕事が本業のようです。しかしながら本作はプロデュースをNorman Connorsに委ね、Mellowな楽曲を粘りのある渋い声で歌い上げています。
本作は、'88年に渋谷のタワーでNow PlayingでA1が流れており、哀愁のある曲調と共に、David T.のギターが聴こえてきました。展示されていた盤を見ると、オムニバスの"Time Is Right"で、誰の曲かも分かりませんでしたがとりあえず購入しました。(なお、他の曲もMellowな曲が揃っていました)その後オリジナルのAl Jonsonの本作を探したのですが、なかなかいい値段で、'91年頃日本盤のCDが1800円で再発されたものを購入しました。
なお、AOR色が強いアーバンサウンドと評されていますが、Mellowではあっても、自分にとっては曲もアレンジもヴォーカルもDavid T.はじめとするバックの演奏も真っ黒いソウルで、それほどAOR色は感じませんでした。発売時期はAORの全盛期、Mellow=AORに結びつけセールスを伸ばしたい売り手の戦術?あるいは俺の耳が変?

<ギターの聴きどころ>

自分が買った盤は参加ミュージシャンのクレジットはありませんが、(Lee Ritenour appears courtesy of Elektra Records と書いていますのでRitenourは参加していると思われます)、全曲にDavid T.が参加していると思われます。
聴き慣れた1,Jean CarnとのDuet曲で、Wah Wah Watsonと思われる左の効果音と並んで、右からオクターブ等の甘いサウンドが聴こえてきて、ヴォーカルに美しく絡みます。音数は少ないながら抜群の存在感です。
2でも、オートWahっぽいリフとのコンビネーションで、Funkyなリフやオブリを突っ込んできます。
3のスロウでは左に引っ越し、控えめながら後半など味のあるオブリを連発しています。
4は、頭からしなやかに弾むサウンドでリフを刻み、右のシングルノートカッティング(恐らくMarlo Henderson?)と見事なコンビネーションを作ります。
そこはかとない哀感の漂う5では、左のカッティング(Ritenour?Wah Wah Watsonぽいフレーズもありますが、サウンドは素直です)に対し、ダブルストップや単音でのオブリをぶつけ、 ドラム(James Gadson?)とともに独特のGrovveを作っています。中間のソロもRitenourと思います。
6.も同様の曲調で、ここでは左の効果音的(Watson風ですがそれほどのアクの強さは無くRitenourが弾いてる?)なプレイとは対照的に右でひっそりとバッキングしています。この曲のソロもRitenourでしょうか(かなりCarltonの影響を感じます)。この2曲のホーンのアレンジとギターソロのせいでAORぽいと言われているのでしょうか?
7のスロウでも、右からダブルストップとテロリロなどの美味しいオブリを差し込んできます。弾きっぱなしではなく場所を選んでいるところがニクいです。
ラストの8は、前作にも収録された曲(未聴です)の再録のようです。この曲では左右ともDavid T.のプレイと思います。やはり弾きすぎず、少ない音で曲を彩るとともに、存在感を感じさせる曲です。
アルバムを通して、David T.のプレイが甘い楽曲やヴォーカルに更なる甘さを加えているように感じられました。
なお、David T.は1での相方のJean Carnや、プロデューサーのNorman Connorsのアルバムにも数枚参加していますのでこちらも聴いてみてください。



Emotional度♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡♡    
お酒のお供度♡♡♡♡  

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