Bloodstone ‎/ We Go A Long Way Back (1982) – David T. Walker

冒頭2曲がMellow でメロメロです。

A1. Go On And Cry
 2. How Does It Feel
 3. We Go A Long Way Back

B1. Funkin' Around
 2. My Kind Of Woman
 3. My Love Grows Stronger
 4. Nite Time Fun
 

Bloodstoneは'60年代の頭にDoo Wopグループとして結成され、時流に合わせて様々なスタイルを吸収しながら活動を続けて来て、本作発売時点で20年のキャリアを誇るグループです。本作は、Isley'sのレーベルであるT-Neck移籍後の第一作目で、プロデュースもIsley's です。これが実に素晴らしい組み合わせで、Isley'sのMellowness(主にA面),Funkness(主にB面)が色濃く反映され、達人たちの熱のこもった名演と溶け合って、素晴らしい一枚に仕上がっています。上京当時、ソウルの名盤を紹介する書籍でベタ褒めであったので、いつかは聞いてみたいと思いつつも、値段が高くなかなか手に(耳に)入れることができませんでしたが、'90年代に入ってCDで再発された後、少し値下がりしたところでGetしました。裏ジャケに参加ミュージシャンのクレジットがなく、評判に対する信用買いでした。開けてビックリ、インナーにDavid T. の名前が!Leon Ndugu ChanclerやCharles Fealing,Freddy Washintonも!期待に胸を躍らせて針を落とすと二度ビックリ!(続く)

<聴きどころ>

(続き)いきなり12/8のスロウに語りが入り、その後ろで少し硬質なDavid.Tの刻みが聞こえて来ました。3分をすぎたあたりから曲の盛り上がりに合わせ、David.Tが様々なパターンのバッキングを繰り出し始め、4分過ぎにはそれまで押さえていたバリトン(Four TopsのLevi Stubbs系です)のシャウトが始まり、6分前のブリッジ部分では、巻弦中心(5弦&4弦)に擦るようなリアルなギター音が聞こえ、そのまま煌めくようなバッキングをつづけ、ボーカルとともに絶頂のままフェイドアウトしていきます。続くA2.も、スロウで、テロリロフレイズに導かれてファルセットが入ってきます。SAXのソロを挟んで、二人のファルセットが交錯し、そこにDavid T. のメロウなリフやオブリが絡み曲が進んでいきます。6分過ぎには女性の声が入り、7分過ぎにはバリトンのシャウトが炸裂し、8分すぎにはこれまで淡々とハイハットとリムを刻んでいたNduguのドラムも大きなリズムを叩き出し、この曲でも全員が盛り上がったまま急にフェイドアウトします。全てがMellowを構成し、余計なものも足り無いものもありません。A1が8分、A2が11分の長尺ですが全く長さを感じさせません。むしろ、もっともっとずっと聴いていたい、いつまでもこの恍惚感に浸っていたい、と言う思いにさせる2曲です。キャッチーなB2では、David T. と Charles Fearing の共演も聴けますが、冒頭の2曲でメロメロになり、霞んでしまう気すらします。蕩けたその後Funkに行くとはすごい体力!
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Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡ 

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