David Sanborn / Upfront (1992) – Cornell Dupree

ロイクな作風の中で4のDupreeのプレイが光ります。

1. Snakes
2. Benny	
3. Crossfire	
4. Full House	
5. Soul Serenade	
6. Hey	
7. Bang Bang	
8. Alcazar	
9. Ramblin'

 


 
David Sanbornの'92年の作品です。'80年代の作品での相棒であったMarcus Millerを再びプロデューサーに起用、達人達がバックを固め、豪華なゲストを迎えて録音されています。その時その時の流行や指向からアルバム全体の内容や傾向が異なるSamborn、本作では、Steve JordanとMarcus Millerの二人のリズム隊がいつもの派手なプレイを抑えてGrooveを作ることに徹し、ゲストがロイクな色をつけているためか、アップもスロウも全編R&B色を感じさせる曲で構成されています。主役のブリブリのサックスもピッタリとハマっており、Sanbornの作品の中でも良く聴く1枚です。
Sanbornの作品はそれなりに売れたためかエサ箱に中古品が常に置いてあり、本作も'00年頃、新宿UnionJazz館の特価品棚に置かれていました。余談ながら、CDに対する不満の一つに、サイズの小ささから参加ミュージシャンのクレジットが裏に書かれていないものが多いこと、書かれていても老眼には字が細すぎて識別できないことがあります。本作もクレジットはありませんでした。しかし、大好きなKing Curtisの5が入っていることから300円ならいいか、もしかして、という思いで購入しました。

<ギターの聴きどころ>

聴いてみたら5のギターはKing CurtisのLiveで散々聴いた同じリフで、ギターのサウンドはハムとシングルの違いでまろやかになっていますが、明らかにDupreeのプレイです。インナーを見るとDupree御大の名前がバッチリ書かれていました。勘が当たりラッキーでした!!残念ながらDupreeはゲスト扱いで参加はこの1曲だけでしたが、他の曲でのWilliam Pattersonのギターのバッキングも私好みでした。(Wah嫌いの私ですが6ぐらいならばいい感じです)。このアルバム以外で名前を見たことがありませんが、なんとなく山岸さんと共通するものを感じました。
一方、ソロの方は1のMarcus Miller、3のHiram Bullock、4のClaptonも特に響くものはありませんでした。好みだけでいえば、4はDupreeがプレイした方がハマったのではと思っています。(知名度では及びませんが)
80年代半ば以降、ソロ作はそれなりにリリースされているものの、スタジオワークは激減したDupree、貴重なゲスト参加作ですので、ロイク好きの方もDupreeファンの方もぜひ聴いてください。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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