The Nineteenth Whole – Smilin’ (1972) – Cornell Dupree

MellowでFunkyです。イナタさが残るところが良いです!

 1. You Caught Me Smilin' Again
2. Slippin' Into Darkness
3. Monkey Hips 'N' Rice
4. Lookin' Through The Windows
5. Dark Clouds Rising







The Nineteenth Wholeの'72年の作品です。 ヴィブラフォン奏者のBilly Wootenが率いたグループで、元々はGrant Greenのリズムセクションを務めたメンバーで、独立後ジャズ・ファンクライヴ名盤のThe Wooden Glass featuring Billy Wooten"Live"と同じ時期に、DupreeやGordon Eswardsを加えて吹き込まれた作品です。オリジナルにSlyやWar、Jackson5のカバーを取り混ぜた構成で、5曲しか収録されていませんが1曲あたりの時間が長いこともありどの曲も濃密です。
'90年代半ば以降のレアグルーブブームで再評価されLPは高値が続いていましたが、ドイツの再発CDを中古で購入しました。

<ギターの聴きどころ>

裏には3人のメンバーの写真と共にクレジットがあり、DupreeはAll Soloと書かれています。
slyのカバーの歌物の1、ギターは左で、イントロのカッティングからメロウさを感じさせます。シングルノートのリフやカッティング、オブリを組み合わせた変化も味わいもあるプレイです。エンディング付近にのみ、Wahのシングルトーンがセンターに入りますが余計では?
Warのカバーの2は左の効果音的なWahからスタートします。続いてセンターにシンコペーションのあるカッティングが入ります。後半に入ってセンターのギターが鋭さのあるフレーズで切り込んできます。その後も3連でのタメやトレモロピッキングやうめき声を交えて、緩急のあるソロが続きます。
Wootenのオリジナルの3、左はWahのカッティング+シングルトーンのリフで、センターはシングルコイルの硬質なサウンドでのカッティングです。この曲でも中盤以降にいつもより強めのピッキングでの激しいソロが入り、ソロの後半部では左のオブリと絡みます。
再びメロウ感とGrooveのあるJackson5のカバー4,ここでも左から1と同様のサウンドでのカッティングやリフ、オブリなどのバッキングが聴けます。この曲ではギターは1本だけのようです
ラストは哀感のあるオルガンのイントロで入り、オルガンのテーマに続いてギターソロに入ります。ここでもフィンガーボードを指がこねくり回すようなフィンガリングとピッキングの強弱で表情をつけたソロが聴けます。その後はやはりシンコペーションを交えたウラの強いカッティングです。
1枚通して、センターがDupreeであることは間違いありません(1のWah除く)。左はメロウな1,4のプレイは味わい深いのですがDupreeではないと思われ、もう一人名前のあるBilly Johnsonと思われます。この作品以外で名前を見たことがなく、ネット上でも情報がありませんでした。地元Indianapolisのローカルギタリストなのかもしれません。
パーマなバンドではなかったらしく、本作が唯一の作品のようですが、洗練されずに適度なイナタさを残したメロウ感、大好きな作品の1つです。できればもう数枚作品をのこして欲しかった!



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡ 洗練されてないところが良し!
酒のお供度♡♡♡♡

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