Grady Tate ‎/ Windmills Of My Mind (1968) – Eric Gale

初期のGaleのバッキング!A3はオリジナルです。

A1. The Windmills Of Your Mind
 2. And I Love Her
 3. Sack Full Of Dreams
 4. Would You Believe

B1. Work Song
 2. A Little At A Time
 3. T.N.T.
 4. Don't Fence Me In
 5. All Around The World

歌うドラマー、Grady Tateの'68年作品です。Wesの作品はじめ数多くのJazz盤で叩いていますが、本作では歌のみでドラムはBernie Purdieが叩いています。他のメンバーもChuck Rainey(B)、Herbie Hancock(Org)、Paul Griffin(P) と豪華です。Grady Tateの歌はそれまでGrover Washinton Jr.のCome Morningで聴いていました(Be Mine(Tonight)の歌に絡むGaleのギターが渋いです)。本作は90年代の半ばだったかと記憶しますが、茶水のUnionで見つけ、裏ジャケのメンバーと大好きなA3が入っていたので、安レコ好きの自分にしては少々高めのお値段だったのですが、珍しさもあり買いました。ジャケットに直筆のサインがあるのでいいお値段なのかと思いましたが、そういうデザインなんですね。

<ギターの聴きどころ>

 ギターはGale(A3,A4,B4,B5)とBilly Butler(A1,A2,B1,B2,B3)です。A1、A2 とも有名曲のカバーですが、まるでムード音楽でもあるかのように、異次元の世界で少々面食らいました。A3は、前回のCool Aidでも取り上げられており、Donny Hathawayの熱唱が有名ですが、本作のプロデューサーでもあるGary McFarland作で、本作がオリジナルのようです。Galeは、美しい進行のコードをシンプルに流しており、David T. のテロリロとした装飾を交えたプレイとは対照的です。続くA4は低音弦のリフにオブリを交えて曲に陰影をつけています。B4のカッティングは、シンコペーションや音の切り方など、なんとなくDupreeのプレイと似て聴こえます。DupreeがGaleに影響を受けた?本作では、クセの強いチョーキングやビブラートは聞くことはできませんが、初期のGaleのバッキングと変化の過程が楽しめます。
もう一人のBilly Butlerは、曲に合わせた起用なプレイをしつつも、スロウを中心にトレードマークのヴァイオリン奏法を随所に盛り込んでいます。しっかり調べたわけではないのですが、ヴァイオリン奏法は、この人とBeatles (I Need You やHere, There and Everywhereなど)が最初でしょうか?GaleもDupreeもヴァイオリン奏法を多用していますので多大な影響を受けたと思われます。
ブルーズのB3は、Gale、Dupree、David T.、Carlton、松木さん、山岸さん、誰が弾いても個性的ないいプレイをしそうで、そういう妄想もまた楽しいものです。

Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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