Grover Washington, Jr. / Inside Moves (1984) – Eric Gale

Galeは非常に薄い参加ですが、それもまた味です。

A1. Inside Moves
 2. Dawn Song
 3. Watching You Watching Me
 4. Secret Sounds

 
B1. Jet Stream
 2. When I Look At You
 3. Sassy Stew

 


 
Grover Washington, Jr.の'84年の作品です。"Winelight" 以降のElektra4部作の最終となります。プロデューサーもバックのメンバーもほぼ同一、ということでサウンドの傾向も一緒、違うのはフューチャーヴォーカルぐらいのもの、ということで見事に柳の下のドジョウ狙いです。しかし、マンネリ化は免れず、セールス的には振るわなかったようです。個々の曲はいいのですが、電子音も入り始めていて、全体的に統一感がなく散漫な印象も受けました。10年ほど後に訪れるスムースジャズの走りのようにも感じますが、時代に合わなかったのでしょう。
本作も、90年代頭にFusion安箱から300円で入手しました。Elektraの一連の作品、数年前までは安箱の常連だったのですが、最近見かける頻度が減り、値段もやや上がってきているようです。再評価されているのでしょうか?


<ギターの聴きどころ>

本作でもギターはGaleです。一連のElektra作品同様ソロはなく、本作ではオブリもありません。非常に薄い参加です。
(A1では参加すら確認できません。)A2は優しくコードを鳴らす程度です。(得意のザクザクカッティングではありません)
後にBill Withersがカバーする歌もののA3は時折入るコードやオクターブがかなり硬質なサウンドに聴こえますが、音量も小さく音数も多くありません。
A4もいるのかいないのかわからないぐらいの小音量です。
キャッチーなB1、ギターは抑えめなカッティングとサビメロでの複音オブリです。(今の季節に水撒きをしながら聴くのに最適です)
2曲目の歌もののB2でも抑えたカッティングと、アルペジオともいえないコード分解のシングルトーンの組み合わせです。
B3では、2本以上ギターを重ね、曲の変化に合わせてバッキングパターンを変えていますが、やはり小音量です。
かなりの部分でシンセ音がオブリやコードを担当しているため、Galeの露出度が下がってしまったように感じました。
しかし、弾かないGaleもまた乙なものです。特にA2やB3でのプレイ、実にいい味を出しています。こういうバッキングもエグいチョーキングやザクザクカッティングとは別にGaleのOne & Onlyな一面を見せています。是非聴いてみてください。






Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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