Jimmy Witherspoon / Spoonful (1975) – Cornell Dupree, Freddie Robinson, Robben Ford

肩透かしの名盤です。

A1. Big Boss Man
 2. Nothing's Changed
 3. Sign On The Building
 4. Reds & Whiskey
 5. The Moon Is Rising

B1. Inflation Blues
 2. Take Out Some Insurance
 3. Pearly Whites
 4. Spoonful
 5. Gloomy Sunday


 
Jimmy Witherspoonの'75年の作品です。Jump Bluesの巨匠で、'40代から活躍、数多くのレコードを残しています。太い声での迫力あるシャウトに加え、In The EveningやAin't Nobody's BusinessのようなJazz風味のあるスロウでは深い陰影を感じさせ、抜群の表現力があります。UnionのSoul&Blues館で発見しました。裏ジャケのマグカップにはクレジットがあり、ギターはCornell Dupree, Freddie Robinsonと書かれています。さらに先には、Introducing Robben Ford On Guitarとあります。Bernerd Purdie, Chuck RaineyやJoe Sample,Richard Teeの名前もあります!買うしかないでしょう!2000円近くしましたが、速攻でレジに向かいました。


<ギターの聴きどころ>

本作は、Jazzの名門Blue Noteからのリリースで、参加メンバーの顔ぶれからもJazzのテイストが強い盤かと勝手に想像し、期待しながら針を下ろしました。
A1,Purdieのドラム、Chuck Raineyのベース、Joe Sampleのクラヴィネットとが弾むFunK Bluesではございませんか!右のチャカポコがFreddie Robinson、左の硬質なカッティングがDupree,センターのドライブサウンドがRobben Fordでしょうか?
女性の語りが艶かしいA2,Robbenがそれにかぶさるようにドライブトーンで切り込みます。ピッキングコントロールでドライブをコントロールするサウンド、Carltonと並んで見事なサウンドです。中間以降は激情的に弾き倒しますが、色気を失わずフレーズを組み立てるところが素晴らしいです。Dupreeは左で9th系のコードバッキングで焦らします。
GroovyなA3、ここでもRobbenが弾きまくります。右はどっち?
再びスロウのA4, 左のDupreeの9thの刻み、右の6thを入れるスライド、職人のプレイです。ここでの主役はブルースハープです。
ややポップな曲調のA5は、ホトケさんがよくカバーするButtefieldのIt All Come Back に似た印象を受けましたが後半はFunkでダチーチフレーズなどPurdieのドラムが炸裂します。
B1は合いの手をブルースハープに任せてギターはバッキングに徹しているかと思いきや、後半、Robbenの激しいソロが入ってきます。スライドやチョーキングでのフレーズの締めくくりが美しいです。
シャッフルのB2、左のクラヴィがギターっぽく聞こえます。
またしてもスロウのB3、Robbenの強弱の付け方がまるでB.B.を聴いているようです。(あるいはMike BloomField)。左のDupreeも淡々とコードを刻みつつも、コード自体にビブラートをかけるなど時々小技を挟んできます。
これってHowlin Wolfの曲ですよね?と思ってしまったB4,Purdieのドラムがカッコ良すぎます!ここでのギターのメインはDupreeで(と言ってもソロはありませんが)旧友たちと一緒に硬めの音でリフを決めます。
なんとなくおどろおどろしいラストのB5、こんな曲を日曜の夜に聴いたら辛いわ!サザエさんなんて目じゃないっす。ワウ+ドライブの右は誰でしょう?
聴く前に期待したJazzyな雰囲気とは程遠い内容でしたが、スロウあり、Funkありで濃い内容でした。ギターの主役はDupreeではなく、Robbenです。(そしてFreddie Robinsonはどこにいた?)いい意味で肩透かしで、想像を超えていました。
Robbenは、両人名義でのライブ盤などWitherspoonとの共演が他にもあり、バッキングも含めていいプレイを聞かせます。よっぽど気にいられたのでしょう。










Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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