Joe Cocker / Jamaica Say You Will (1975) - Cornell Dupree
熱唱を支える渋いバッキングです。
A1. (That's What I Like) In My Woman 2. Where Am I Now 3. I Think It's Going To Rain Today 4. Forgive Me Now 5. Oh Mama B1. Lucinda 2. If I Love You 3. Jamaica Say You Will 4. It's All Over But The Shoutin' 5. Jack-A-Diamonds Joe Cockerの'75年の作品です。Rockにカテゴライズされるシンガーですが、私はSoulシンガーだと思っております。高校生の頃から大好きなシンガーで、きっかけは「愛と青春の旅立ち」表題曲でのデュエットです。デビュー盤やLeon Russelとの共演盤など遡って集めたものと、その後リリースされたもの、新品/中古の購入など様々ですが、亡くなる直前の作品含めて全盤コンプしています。アップ曲での喉も張り裂けんばかりのシャウト、スロウでの味わい深い表現力、唯一無二の存在です。豪快な歌いっぷりに反し繊細な面もあるようで、アルコールやドラッグで引退状態の時期も何度もあったようですが、その度に復活し、自身名義はもちろん、クルセの参加作など多くの名唱、名作を残しています。 本作は、Dupree,Teeの後のStuff組とBernerd Burdie, Chuck Raineyの参加もあって、上京してステレオ購入直後に渋谷で中古盤を購入しました。1000円ぐらいだったと思います。レイドバックしたサウンドと言われていますが、Cockerの濃さが全面に溢れていて聞き応え十分です。
<ギターの聴きどころ>
裏ジャケに個別曲のクレジットが載っていて、Dupreeは、A1,A4,A5,B3,B4に参加しています。 Teeのピアノ、DupreeのカッティングがStuffを思わせるイントロのA1からスタートします。よくよく聴くと弾むRaineyのプレイと重いGrooveのGordon Edwardsの違いはあります。初っ端からCockerは飛ばしますが、Dupreeは比較的冷静にシンコペーションのあるカッティングでリズムを刻みます。 A4は、Teeのピアノが印象的ですが、Dupreeも控えめながらダブルストップ(入ってきた瞬間、ゾクっとします)などで曲を彩ります。 マイナー調のA5では、右に引っ越して、コーラス隊、サックスの合間を縫ったオブリでCockerの熱唱を盛り上げます。渋いプレイだけではなく、高音部でのチョーキングなど熱さも見せます。 B2も同じメンバーなのですが、Teeがピアノ、オルガンを重ねていてDupreeは参加していません。Arethaでのプレイなど、こういう曲でいい味を出しますので残念! Jackson BrowneのカバーのB3,美しいメロディは原曲と同じですが、熱さとクサさが別の曲のように感じました。(原曲を後追いで聴いていますのでなおさらそう感じます)Dupreeはここでもサックスやコーラスへのレスポンスで、独特のプレイを聴かせてくれます。 やはりStuffぽい入りのB4でもキレと粘りが併存するカッティングやオブリで曲を盛り上げます。 他の曲では、Ben BenayによるA2での泣きのギター、B5でのDaniel Mooreのブルーグラス調のアコギが印象に残りました。 Dupreeのソロはなく、StingrayやLuxury You Can Affordを先に聴いていたので、初めて聴いた時はギター面では物足りなさを感じました。しかし、聴き込むほどに独特のタイム感のあるカッティングや渋いオブリの良さがわかってきて、数あるCockerの作品の中でも愛聴する1枚となりました。
Emotional度 | ♡♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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