Larry Carlton / Last Nite (1987)

ライブならでは臨場感の中、見事な表現力です!!

 A1. So What
  2. Don't Give It Up
  3. The B.P. Blues 


 B1. All Blues
  2. Last Nite
  3. Emotions Wound Us So
 










Carltonの'87の作品です。前年86年2月のThe Baked Potatoでのライブ盤で、旧知の Abraham Laboriel(B)
John Robinson,Rick Marotta(Ds)、Terry Trotter(Key)にパーカッションとホーンがついています。前作、前々作とアコギの作品が続き、エレクトリックとしては3年ぶりのリリースとであり、3年間の間に音楽的な指向が変わったのか、本作では自身のルーツであるJazz色やBlues色が濃くなっています。しかし、そこは流石のCarlton、もろJazz、もろBluesではなく、素材を活かしながら自分の世界に塗り替えています。
アコギの2作は、タイミングを逃したこともあり後追いで中古盤を購入したのですが、本作は久々のエレクトリック作品であり、335から離れ始めてのサウンドの変化とJazzやBluesへの方向転換への興味、ライブの臨場感、ジャケットのカッコ良さなどから発売と同時に新品を購入しました。CDプレイヤーをまだ持っていなかったのでLPを買いました。 CDも後年中古を買い足しましたがこの時期は、音質的にはLPが優っていると思っております。


<ギターの聴きどころ>

もうこの頃はすっかりValley Arts一辺倒で、ジャケットもAll strings Attachedと同様のクリーミーホワイトのストラトを気持ちよさそうに弾く姿です。この頃はValley ArtsはもちろんEMG搭載ギターはいいお値段で、もちろん自分で所有しておらず、試奏したこともありませんでした。一体どんなサウンドなんでしょうか?
まず結論:今まで通りのCarltonの音でした。 アンプもBoogieからDumbleに変わり、ギターも変わってシングルコイル感あるサウンドながら、完成されたプレイスタイルの中では、機器による変化は全体のうちほんのわずかに感じました
A1はMilesの代表曲の一つですが、先にこちらを聴いたので先入観なく聴くことができました、早いパッセージとロングトーンの組み合わせ、流れるような見事なプレイです。ちなみに二番目に聴いたのはRonny Jordanのバージョンです、それが何か?
(Milesファンの皆様すみません)
A2は自身のヒットアルバムからのセルフカバーです。常にライブ等で演奏していたのでしょうか、荒さが取れ、フィンガリングやピッキングコントロールがさらに進化、表現力がアップしているように感じます。ホーンの返しもマッチしています。
A3のBlues,ヴォリュームペダルやピッキングで巧みにコントロールし、ナチュラルサウンドからフィードバックするほどのドライブサウンドまで巧みにコントロールし、まるで歌っているかのようなプレイです。B.B.との共演を経て、ますますBluesプレイに磨きっがかかっています。
B1もマイルスの曲です。Bluesを冠した曲名ですが、いわゆる12小節のBluesではなく、オクターブやハーモニーも駆使したJazzプレイが見事です。しかし、A1共々、ドライブを基調としたサウンドでこれらを表現してしまうとは革新的です。(同じLarryながら、私の好きでは無いCoyellとは違ってテクニカルに聞こえないところも素晴らしい)
B3もセルフカバーで、若干ハードボイルドな哀愁を感じさせるメロディーをこれぞストラト、と言うサウンドでタメを効かせながら歌う異様に弾いています。Casino Lights(CDのみ)でもやっていましたので、ライブの定番曲なのでしょうか
ラストのB3、当時の奥方Michele Pillarに提唱した曲(この当時は結婚していませんでしたが)で、美しいメロディを情感たっぷりに歌い上げます。サウンドコントロール、フィンガリングコントロールも見事で、個人的にはこのLPのいちばんのお気に入りです。(Carltonの曲の中でも最も好きな曲の一つです)こんな曲を目の前でプレイされたら女性はメロメロになるでしょうね!ズルいですね!

Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡♡ B3聴いてください
お酒のお供度♡♡♡♡♡

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