Laura Nyro / Christmas And The Beads Of Sweat (1970) – Cornell Dupree

メリークリスマスな内容ではありませんが、便乗で失礼します。

A1. Brown Earth
 2. When I Was A Freeport And You Were The Main Drag
 3. Blackpatch
 4. Been On A Train
 5. Up On The Roof

 
B1. Upstairs By A Chinese Lamp
 2. Map To The Treasure
 3. Beads Of Sweat
 4. Christmas In My Soul
 


 
クリスマス便乗が続きます。
Laura Nyroの'70年の作品です。N.Y.出身で自身のピアノとともに歌うスタイルは同世代のCarole Kingと共通しており、女性シンガーソングライターとして、当時人気を二分する存在だったようです。本作は、4作目にあたり、前々年の”Eli and the Thirteenth Confession ”、前年の”New York Tendaberry”との三部作とされています。A面がFelix CavaliereプロデュースでThe Muscle Shoals、B面がArif MardinプロデュースでN.Y.録音となっており、それぞれカラーが異なりますが、アルバムとしては強烈な個性で統一されているように感じます。
大学のサークルの先輩がLaura Nyroのファンで、1年生の時にこのLPを聴かせてくれましたが「暗い」というのが第一印象で、Dupreeの参加にも気づかず、その時は良さがわかりませんでした。その後25年以上の時を経てギターマガジンのDupree追悼特集で本作への参加を知り、改めて購入しました。USオリジナルは結構な値段で売られていましたが、再発盤は1000円ぐらいでした。



<ギターの聴きどころ>

まだMacもDTP(死後?)もなかった時代の裏ジャケの手書きクレジットによればDupreeはSide2(B面)に参加していると書かれています。針を下ろすとなんとなく25年以上前の記憶が蘇ってきました。Side1(A面)はEddie Hintonで相変わらずの味わい深いMuscle Shoalsバッキングです。
B面がより暗かったという遠い記憶通り?本人のピアノでB1が始まりました。フリーなヴォーカルに寄り添うバンド演奏が続き、Dupreeはアルペジオ主体のバッキングにオブリを交えています。エンディング付近ではChuck Raineyのい特徴あるベースに呼応するようにお得意のダブルストップフレーズをさりげなく重ねています。
主役のピアノとヴォーカルのみのB2を挟んで、B3が始まります。アップに転じ流と同時にバンド演奏が始まりDupreeは左からシンコペーションを効かせたカッティングで、跳ねるようにウネるRaineyのベースとGrooveを作ります。Allmanは右から合いの手を入れてきます。バンドが一体となり、まさにビーズのような汗が滴りそうな熱さです。
ラストは、クリスマスをタイトルに使いながら反戦や人種問題などメッセージを込めたB4で幕を閉じます。陽気にメリークリスマス、では終わらない重く深い内容でアルバムを通してもやはり昔抱いた印象と大きく変わることはありませんでしたが、2曲のみながらDupreeのプレイを聴くことができました。(しかし、その後12月のこの時期に聴くことはありませんでした。)
タイトルからのクリスマス便乗にて失礼致しました。





Emotional度♡♡♡♡♡ 静かながら強い情念を感じます。
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡

Follow me!