Carole King / Fantasy (1973) -David T. Walker

若きDavid T. Walkerの多彩なギタープレイ!

A1. Fantasy Beginning
 2. You've Been Around Too Long
 3. Being At War With Each Other
 4. Directions
 5. That's How Things Go Down
 6. Weekdays
B1. Haywood
 2. A Quiet Place To Live
 3. Welfare Symphony
 4. You Light Up My Life
 5. Corazón
 6. Believe In Humanity
 7. Fantasy End
シンガーソングライターの草分けとも言われるCarole Kingの1973年の名盤です。Carole King を知ったきっかけは以下の通りです。(確か)1985年のNHK-FMのセッション’85で森園勝敏グループに松原みきがゲストでYou've Got A Friend を歌ったのを聴いた➡️いい曲だなと思って、行きつけのレコード屋の店員に訊いた➡️Carole King の歌だと教えてもらい、早速Tapestryを買った(このアルバムも大変気に入っていて、今でも時々聴きます)その後、ギターマガジンの編集からもらったDavid T. の参加リストにもCarole King の名前を見つけ、これまたタワーレコードの店員にFantasyだと教えてもらいましたが、当時は廃盤で店頭になく、その足で渋谷のunionに行き中古盤を買いました。(タワーの店員さん、せっかく親切にいろいろ教えてくれたのにごめんなさい。) 自分にとってはTapestryはメロディーの美しさがお気に入りポイントで、それぞれの曲を別に聴くこともありましたが、この盤は、黒っぽさとメッセージ性を感じ、一枚通して聴いていました。(途中でB面にひっくり返しますけど。今はデジタル化したので続けて聴けます)腕の立つ若いセッションマンによる演奏とCarole Kingの上手すぎない歌が妙にマッチしています。でも、この頃David T.も参加していたMerry Clayton (前回、Chickenshackでも触れました)の熱いボーカルでこの盤を聞いてみたいと思うのは、無い物ねだりでしょうか
なお、当時のツアーがなんと35年もの時を経て、DVDになって驚きました!(みんな若い!)

<聴きどころ>

最近(といっても90年代以降ですが)のDavid T.は、すでに自分のスタイルが確立されていて、バッキングであれソロであれ、定番のフレーズを多用しています(あるいは製作側から求められているのかもしれません)が、この頃はいろいろなプレイにトライしています。オープニングより導かれるA2から、グリッサンド、トリル、ハーモクスの組み合わせに加え、低音弦でのパーカッシブなシングルノート、高音弦での軽やかながら粘るようなカッティングまで、フレットボードの全てを巡ってプレイしています。盤をひっくり返すと、いきなりBluesyなフレイズからスタートします。B面も、アップとスロウの曲の繰り返しで、FunkyなフレイズとMellowなフレイズと行ったり来たりと硬軟取り混ぜて曲の展開に合わせてアクセントをつけています。その中でもB3.のオクターブ奏法、B5のスピード感と緊張感が目を(耳を?)惹きます、リハもそこそこと思いますので、センスと引き出しの多さに驚きます。 DVDでは、プレイしている映像が見れますので、ぜひそちらも見てください。(この頃はパーカシッブな演奏時など、ピッキング位置が余りネック寄りではないプレイもありました。Byrdlandもピックガードが付いていてまだ新しい!髪の毛もまだある!)この映像が当時世に出ていれば、David T. の認知度ももっと早い時期に高まっていたかもしれません。残念なようなホッとしたような複雑な心境です。

Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡(のんびり聞き流す感じではありません)

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