PAPA GORDON and BABY FUSA / rough mixed~Live at Shinjuku Liquidroom (1996) – 山岸潤史

暑苦しい夜には熱いBluesも乙なものでは?

 1. Way Back Home
2. So Excited
3. Reconsider Baby
4. Let Me Down Easy
5. Tobacco Road
6. Get Out of My Life, Woman
7. Me
8. Double Trouble
9. One Way Out
10. Linda Lou




Gordon Edwardsと近藤房之助さん連名の'96年の作品です。前年の'95年の12月にStuffのベーシストであったGordon Edwardsを招聘して行われた新宿リキッドルームでのBluesライブを収録しています。房之助さんは'92年に渡米、当時Stuff IIで活動中であったGordon Edwardsにバンマスを依頼してN.Y.でのライブを敢行しており、その後続いた親交で実現したライブとのことです。Gordon以外は日本のBluesに精通したメンバーを集め、いつもの力強くも表現力に溢れたヴォーカルと激しいギタープレイが全曲で聴けます。
房之助さんは大好きなBluesmanの一人で、初めて聴いたのはBlue Heavenとカップリングのライブ盤で、吾妻さんとは別の意味で日本人離れした歌とギターに一発でノックアウトされました。Otis Rushとの共演盤含めBreakDownの中古盤を探しまくってコンプ、野音への出演やJirokichiでのライブにも通い、ほぼ追っかけ状態でした。その後も、'90年以降立て続気に発売された本人のソロはもちろん、Royal Straight SoulシリーズやB.B.クイーンズまで買い漁って聴きました。現在は関西へ拠点を移してライブ活動を続けており、2年前の福生でのBluesフェスティバルでも変わらぬ熱演を聴いてきました。

<ギターの聴きどころ>

山岸さんはゲスト扱いで、ラストの2曲に参加しています。
「四半世紀付き合っている男」として房之助さんから紹介されて登場、左からフリーなカッティングで参戦します。Sonny BoyのBluesをFunkyにアレンジした房之助さんのBreakdown時代からのレパートリー、最初のソロを無メジャーペンタ、マイナーペンタ巧みに取り混ぜてリズミカルに2コーラス弾き切ります。その後の房之助さんの歪みギンギンのソロと差別化を図りたかったのか、ドライブを抑えたサウンドです。
続く10もBreakdownからのレパートリーで、シャッフルからスクエアな8ビートにアレンジされています。イントロからFunkyに決め、ソロではロングトーンと畳み掛けを使い分けています。気合が入ったのか、ほとんど休符を入れず引き倒しています。ギターはインナーの写真で見る限りArtexのオーダーメイドのセミアコ(虎杢メイプルでFホールのないモデル)のようです。
房之助さんのOtis Rushを師と仰ぐスクイーズギターもたっぷり聴けます。ギターはESPのシグネイチャーモデル(一回り小さめのセミアコ)と思われます。今となっては歪みすぎではと思うのこともあるですが、本当に痺れました。Rushの8、何度聴いても沁みます。(Gordonの大将がコードチェンジ一瞬間違えててご愛嬌です)
もう一人のギターは松川純一郎さんです。ヘビメタ〜ハードロックバンドを経て山岸さんのローディーとなった時にBluesに目覚め、このライブでも6などでハードなソロを弾いています。(マツジュンとコールされていますが嵐の松潤とはもちろん別人です)ギターはStevie Ray Vaughn風のストラトです。1のギターも山岸さんかと思いましたが松純さんでしょう。最近は播東和彦さんとも定期的にライブをやっっています。
暑苦しい夜にビール片手に熱苦しいBluesも乙なものではないでしょうか?(エアコンなどはつけてはいけません。せいぜい扇風機)。
房之助さんのレコードやCD、どれもハズレありませんので他の作品も是非聴いてください。


Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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