Paul Jackson / Paul Jackson’s Jazz For Kids (1988) – 山岸潤史

A1. Sing This Song For You
 2. St.Thomas
 3. Kansas City
 4. Hamabe No Uta
 5. Chocolate Train

B1. Yagi-bushi
 2. Stormy Monday
 3. Summertime
 4. Momiji
 5. Softly As In A Morning Sunrise
 

Headhuntersのメンバーとしても活躍したPaul Jacksonの日本での企画盤です。Fenderのテレ・ベースを力強いフインガーピッキングでブリブリと鳴らすそのサウンドは非常に個性的で、巨体と相まって、参加するだけで全体の温度が5度ぐらい上がりそうな印象を受けます。'80年代の半ばから日本に移住して、ライブやレコーディングに参加していたと言うことですが、今年の3月亡くなってしまいました(合掌)本作は、リアルなJazzやBluesを生徒たちに伝えるために全国の学校を回ったライブを録音したものとのことです。(Kidsにストマンなんぞを聞かせていいのでしょうか?俺だったら嬉しいけど。ちなみに本作がリリースされた’88年のNo1ヒットは、光GENJIのパラダイス銀河のようです。普通の小学生、中学生はこっちですよね?)バックは、日野皓正さん、峰厚介さん、向井滋春さん、本田竹曠さん、ポンタさんなど、当時活躍していたJazzmenたちです。実は、このレコードを手に入れたのは2年ほど前で、新宿Unionのレコード館の1FのJapanese Jazzのコーナーに紛れ込んでいました。2千円ぐらいでした。発売当時はJazz LifeやAd libを立ち読みチェックしていたのですが、存在を知りませんでした。永らくレコード漁りをしていましたが、後にも先にもこの1回しか見たことがありません。Paul Jacksonは、'96年にも、塩次伸二さんたちとJirokichiでのライブをCDリリースしています。(これも名演です)

<ギターの聴きどころ>

Jazz,Blues,Funk,Rock多方面に渡って活躍している山岸さんの熱いプレイが、バリエーションのあるサウンドとともに楽しめます。1発目、いきなりラウドなディストーションサウンドが来たかと思いきや、Paul自身のボーカルが始まるとキレのいいカッティングに切り替わります。(おそらくMoonのストラト)A2だけ、三好功さんです。山岸さんの音符にならないプレイと比べ、小刻みに音を紡ぐ16分主体の演奏です。A3.のブルースでは程よいドライブ感ですがまだエンジン全開とはなってない感じです。A4.はタメまくり&スタッカートで、情感たっぷりにプレイしています、(髪を振り乱し、口を大きく開けて、全身でプレイする姿が目に浮かびます。)B面は再びカッティングからスタートします。しかし、国定忠治もビックリの八木節です。次のストマンでは、ナチュラルトーンで、ソロの一回り目では、T-Bone風に弾いてますが、二回り目に入ると、Paulにもっと弾け、と突っつかれ、Albert King 風なフレーズで応酬します。続くジャズスタンダードのソロでは、スタッカートとレガートを取り混ぜて熱いSummertimeになっています。B4.の愛唱歌では、再びディストーションソロとカッティングが登場し、紅葉も落ちている暇がなさそうです。TBとSAXのメロディーがCrusadersのWay Back Home を彷彿とさせます。ラストでは、刻みのジャズバッキングで幕を閉じます。インナーの写真では、GB10なのですが、出番はどこだtたんでしょうか?A4,B2,B3あたりの気もしますが、MoonストラトのBartoliniのハイパワーとGB10のミニハム(いずれもフロントPUと思います)の聞き分けができませんでした。そもそも山岸さんが弾くとなんでもあの音になりますので。



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Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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