Spinners / Love Trippin’ (1980) – Cornell Dupree

Dupreeはリズム刻みに徹しています。(が一筋縄ではありません)

A1. Love Trippin'
 2. Heavy On The Sunshine
 3. Medley: Cupid / I've Loved You For A Long Time
 4. I Just Want To Be With You
 5. Streetwise

 
B1. I Just Want To Fall In Love
 2. Now That You're Mine Again
 3. Split Decision
 4. I'm Takin' You Back
 5. Pipedream




 
 
Spinnersの'80年の作品です。'54年に結成、'61年のレコードデビューから、メンバーチェンジもありながら永く活動を続け、時代で異なるリードを立て、フィリーソウルの代表的なグループとして多くの名作を残しています。本作はリードがSam CoockeフォロワーのJohn Edwards(声質は異なりますが)がリード、プロデュースをMichael Zagerに委ね、N.Y.を中心としたミュージシャンをバックに、ディスコ風味を加えた作品に仕上げています。
私がSpinnersを知ったのは、高校の時にSoul通の友人に借りたOtis Clayの日本でのライブ盤(2作あるうちの後の方です)に入っている泣かせるスロウの「Love Don't Love Nobody」のオリジネイターとして(Towerの店員さんに教えてもらいました。結構多くのシンガーがカバーしています)で、そこからレコードを集め始めました。
80年代のスピナーズは'90年代以降不人気であったのか、ユニオンのSoul館の安箱の常連で、本作も傷が多い盤を500円で購入しました。裏にはCornell Dupreeの名前もあるのに!
後に傷が少ない盤を買い直しましたが300円でした。







<ギターの聴きどころ>

裏ジャケのクレジットによれば、Dupreeは、A1,A3,B1~B4の6曲に、John Tropeaとともに参加しています。。二人とも、ソロはなく、リズムを刻むことに徹しています。
A1,ベースとユニゾンする左のリフから、右にカッティングが被ってきます。左は曲の進行に合わせてフレーズを変えていますが、右はリズムの遊びはあるもののシンコペーションのあるカッティングで通しています。右がDupreeでしょう。
かつてバックも務めSam CookeのカバーのA3,この曲も左のシングルミュートなどがTropea、右の裏を多用したカッティングがDupreeと思います。(真ん中のチキチキしたオブリがSteve Love?)この曲では、Dupreeは手癖のように自然にダブルストップ等を所々に入れています。
同じくアップのB1も、ところどころハーモナイズドチョーキングを交える右のカッティングがDupreeでしょう。
スロウのB2,ここも右の所々抜いた2拍4拍がDupreeでしょうか?
そこはかとない哀感も感じられるB3,右が単音リフで、左がDupreeっぽいシンコペのあるリズムを刻みますが左右入れ替わった?B4では元の役割分担に戻っているので、それともTropeaがDupreeに寄せたプレイをしている? ギターはDupreeがいつものテレで、Tropeaがストラトと思います。
基本的にDupreeは独特のリズム感でのいつものプレイを押し通し、Tropeaがさまざまなフレーズで変化をつける役割に感じました。Dupreeのリズムはもちろんですが、Tropeaがこういうプレイをすることが意外かつ収穫でした。(この頃の自分のイメージでは、TropeaはJazz-Fusionの人では?と思っていたので。余談ながら後にKurtis BlowのRapのバックでのTropeaのFunkyなプレイでまた驚くことになります)
なお、Dupreeは、Spinners脱退後のPhilippe WynneのLPにも参加しています(Spinozzaさんの似せたプレイとの紛らわしいコンビ)。こちらも合わせて聴いてください。







Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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