Terry Trotter / It’s About Time (1993) – Larry Carlton

Carltonの参加は1曲だけですが、これが絶品です。

 1. Tea For Two
 2. Pensativa
 3. I Can't Get Started
 4. Dig
 5. Parisian Thoroughfare
 6. Arioso
 7. Homage A Morton Gould
 8. Kind Of Bill
 9. Invitation
10. Memories Of You
11. Where Are You Shura?



ピアニストTerry Trotterの'93年作品です。Carltonの"Strikes Twice"への参加でその名を知り、その後もCarltonの一連の作品に参加しています。特に印象深かったのはCarltonの教則ビデオでのプレイです。(Terry Trotterのエレピ伴奏で、Carltonがフレーズを弾き、解説します)今回、調べてみて知ったのですが、'40年生まれでCarltonより8歳年上、60年代頭より音楽活動をしており、Miles Davis, Charles Lloyd, Chet Bakerとも共演しているようです。
長い活動歴に関わらず、本作が初のリーダー作(連名は除く)となります。しかし、その存在すら知らず、たまたまUnionの中古Fusionコーナーで発見、Carltonとの長い共演からもしやと思い、カウンターでインナー見せてもらったらCarltonの名前があり、私にとっては高値の2000円ぐらいだったかと思いますが、ためらわず購入しました。

<ギターの聴きどころ>


スタンダードの1から始まり、なかなかいい感じでアルバムは進んでいきます。しかし、待てど暮らせどCarltonのギターが聴こえてきません。個別曲のクレジットはありませんので聴き進めながら苦手な英語のインナーを読んでいるのと同時に、7曲目で哀調を帯びたピアノの響きに続いて激しいドラムとともにドライブサウンドのギターが入ってきました。ピッキングの強弱で絶妙にサウンドを変化させ、ロングトーンを主体としつつもスタッカートも取りまぜながらアドリブでBluesyに歌い、泣きまくります。ピアノソロの部分でもコールアンドレスポンスで絡み、緊張感を保ったまま曲を終えます。Carltonの参加はこの1曲だけでしたが、非常に濃密に圧縮されたような熱いプレイで、これだけで大満足です。(逆に全曲この感じで入っていたら聴き疲れするかもです。)
他の曲は、一部ストリングスが入りますが基本的にピアノトリオで、ギターが入ってない分、変にフレーズやサウンドを探ろうとしないので、疲れている時などに飲みながら無心で聴くのにいいかもしれません。(ピアニストの方が聴いたらまた違う感想かもしれません)
あまり見かけませんが、少なくともFusionではないので、Jazz Pianoのコーナーを探せば見つかるかもしれません。(私はJazz PianoのCDコーナーには寄り付かないので見ないだけかもしれません。)

Carlton参加の7.についてです。

Emotional度♡♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡ 
酒のお供度♡♡♡♡♡       

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