Warm Up Show Boat Live At Circus Circus 1(1978) – 塩次伸二、山岸潤史
![](https://session-guitarist.net/wp-content/uploads/2021/10/warm-up-e1634166778671.jpeg)
ブルーズだけではありません。日本のブラック系フュージョンの先駆け!
A1. Isn't She Lovely (ベーカーズ・ショップ)
2. Moon Fly (ベーカーズ・ショップ)
3. Valdez In The Country(ベーカーズ・ショップ)
B1. Stomp Everywhere (ダウンホーマーズ・スペシャル)
2. Feel Like Makin' Love(ジャングル)
3. Samba De Unity(ジャングル)
'78年に京都のライブ・ハウスCIRCUS CIRCUSで行われたライブです。メンバーはベーカーズショップを母体として、日本のブルーズの黎明期から活躍する山岸さん、伸ちゃん、入道さんが加わり、ブルーズの枠を超えた演奏をしています。メンバーはこちらを参照してください。まだ、この当時、みなさま20代後半〜30代前半なのですが、メンバー個人としても、バンドとしてもブラックミュージックを消化吸収し自分たちのものにしており、熱いGrooveを感じます。この後の日本のフュージョンブームが、ポップ・ロック・夏・オシャレ路線ではなく、ブラック寄りであれば、その後の音楽業界の流れも変わっていたかもしれません。
<ギターの聴きどころ>
A1.はご存知Stevie Wonderのヒット曲です。山岸さんの伸びやかなプレイが印象的です。中盤のソロ船岡さんのソロはDupreeを意識したプレイです。後半のソロは再び山岸さんで、勢いに乗って弾きまくっています。再びメロディに戻って曲を終えます。A2はRhodes の美しいサウンドに絡む2本のギターのバッキングが聴けます。最初のDupreeっぽいソロは鶴岡さんです。セカンドソロは山岸さんです。しかし、この曲のキメのフレーズがまんまChuck MangioneのFeel So Goodです。Donny HathawayのA3は、Bensonもやっています。ここでの演奏は、フェイザーのカッティングなど、前年のRitenourのプレイを下敷きにしているようです。B1.は、DupreeのOkie Dokie Stompを思わせる曲調ですが、ここでの伸ちゃんのプレイが素晴らしいです。音のタイミング、強弱、フレイズの組み立て、ホトケさんが「世界一、いや宇宙一上手い」と言っていたのが頷けます。船岡さんもトリッキーなフレイズを交えながら応酬します。Roberta FlackのB2は、太く柔らかい入道さんのヴォーカルが滲みます。ソロは伸ちゃんか船岡さんか迷いましたが、フレーズ運びから伸ちゃんと思います。(船岡さんは突っ込み気味ですが、この曲はタメ気味なので)Marleneもやってましたが(ギターは松木さん)、この曲は当時から日本での人気が高かったのでしょうか? ギターは山岸さんがグレコに特注したという355モデル(インナーに写っています)、伸ちゃんと船岡さんはストラトと思います。 続編の2では、入道さんのヴォーカルを中心としたブルースセッションで、ここでも伸ちゃんと船岡さんのギターが聴けます。
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡♡ B1 はすごい! |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |