萩田光雄 / Secret Love (1976) – 松木恒秀

厳しい萩田さんのメガネに適った松木さんのBluesyなプレイです。

A1. Secret Love
 2. Matilda
 3. Aquarius
 4. Nenne
 5. Sunrise Sunset

 
B1. Spring is Here
 2. Alexander's Ragtim Band
 3. Georgia On My Mind
 4. Ain't Misbehavin'
 5. Mr. Lonely




 
 
萩田光雄さんの'76年の作品です。日本を代表する編曲家の一人で、'70年代から活躍し、歌謡曲を中心に手がけたヒット曲や名曲は枚挙にいとまがありません。Wikiに膨大な数が掲載されていて、自分も知っている曲がたくさんありました。(弊ブログでも松木さん絡みで大場久美子さんや石黒ケイさんとの作品を取り上げています。石黒ケイさんは残念ながらWikiには載っていませんでした・・・・)
一方で、職人肌なのか、自身のリーダー作は本作1枚のみのようです。JazzやR&B、Popsのアレンジ作から構成され、これまでの自身の人脈による腕利きミュージシャンを集めて録音されており、東芝EMIから”インテリアミュージックシリーズ”としてリリースされています。(川口真さんと同じシリーズです。参加ミュージシャンや音の傾向だけではなく、赤く縁取られたジャケットのデザインも共通しています。)
前述の通り、萩田さんの名前は子供の頃からヒット曲のアレンジャーとして知っていました(子供の頃から、気に入った曲を誰が作詞・作曲・編曲したのか興味があり、さらにギタリストを中心にバックを務めるミュージシャンにまで関心が広がり今に至っています)が、こんなレコードが出ていることは全く知らず、裏には松木さんはじめ豪華な方々の名前が列挙、'10年ごろだったかと思いますが、新宿ユニオンの日本人Jazzのコーナーに1500円ぐらいで入っていたものを購入しました。


<ギターの聴きどころ>

インナーには日本語のクレジットがあり、松木さんはA3,A4,B2,B3,B5の5曲に参加しています。
5th DimensionのA3、杉本さんとのコンビでFunkyなムードを盛り上げています。
A4,Jake Conceptionのアルトがムード歌謡感を高めています。中間部でのドラマチックなソロは杉本さん(割とカリカリのサウンドです)で、松木さんは右のオクターブも多用したJazzyなバッキングと思います。
B2では、イントロの左右のパン飛ばし(中間部にも登場します)後は、右からダブルストップやハンマリング&プリングを駆使した煌びやかな松木バッキングです。
ムーディーにアレンジされたB3,新井英治さんのボントロに寄り添うように、気持ちのこもったバッキングで寄り添います。ダブルストップの音の選び方やスライド等のタイミングが絶妙です。ところどころ入れるチョップ奏法がBluesyです。
ラストのB5、三連スロウで右のフリーなオブリ(美しい!)と左のシングルミュートの組み合わせで、アンプリファイズされたハーモニカ(サックス奏者の村岡さんハーモニカも吹く?)を盛り立てます。6分の長さを感じさせない皆様の名演です。
その他の曲のギターは、A1,A2,B4は水谷公夫さんがバッキング、B1では杉本さん(オクターブ中心のソロ)、Wahを駆使したバッキングが直居さんで、いずれもプロのプレイです。
なお、萩田さんはアレンジに徹し、楽器は全く演奏しておりません。
本作、CD再発もされたようですので、ぜひ探して聴いてください。
萩田さんのメガネに適った松木さん、他の萩田さんの作品にも参加している可能性が高いですね。裏ジャケに書いてあればいいですがない場合は探すのが大変!(資金と時間、両方)




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡  
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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