Sam Moore / Plenty Good Lovin’ (2002) – Cornell Dupree, Eric Gale

蔵の中にしまいすぎて、聴き分けに自信がありません(言い訳には自信があります・・・)

 1. Plenty Good Lovin'
 2. Tennessee Waltz
 3. Shop Around
 4. If I Lose Your Love
 5. Stop
 6. Get Out My Life Woman
 7. Heighty Hi
 8. Keep On Sockin' It To Me
 9. Part Time Love
10. I Can't Stand It









Sam Mooreの'02年リリース作品です。Sam & Dave 解散後の'70年に録音されましたが、なぜかお蔵入りになってしまい、発表されたのは30年以上後になってしまったといういわくつきの作品です。お蔵入りになったからといて内容が悪いわけでは決してなく、当時Arethaのバックを務めていたメンバーの演奏に乗って(Aretha自身もKeyで参加しています。なんとDohnny Hathawayも)、しなやかで強靭なSam Mooreのヴォーカルが堪能できる名盤です。「タラレバ」は言っても詮ないのですが、本作がレコーディング直後にリリースされていたら、Sam Moore、そしてバックの面子のその後の音楽活動のみならず、Soulの歴史も変わっていたのでは?などと勝手に思ってしまいます。自分にとっては、Otis Rushの”Right Place Wrong Time”と双璧を成すお蔵入り残念盤です。
そのような背景つゆ知らず、'05年ごろ新宿ユニオンのSoul&Blues館で中古盤を発見、いつの間にこんなCDが出ていたのかと思いつつ購入しました。インナーを読んでみて、32年後のリリースにビックリ、バックを務めるメンバーの豪華さにビックリ、そして実際に聴いてみて中身の濃さにまたビックリでした。


<ギターの聴きどころ>

King Curtis親分のプロデュースした3~10がDupreeとGaleの参加曲です。個別曲のクレジットはないため、誰がどの曲でプレイしているかまでは記載されていません。以下は私の推測です。(いつものことながら、違っていたら申し訳ありません)
Smokey Robinsonのオリジナルとは全く趣が異なる3,冒頭の語りのバックでのフレーズ、ハコのサウンドのように思え、また、カッティングでのザクッとした音の切り方からGaleかと思いましたが、アタマを弾かない独特のリズムカッティングはDupreeっぽいです。二人の組あわせ?
スロウの4、Samのヴォーカルは粘りとダイナミクスを感じますが、バックは一時期のO.V.Wrightを思わせるダーク感があり、ギターも歪みやWahなどを噛ませていてダーティーです。歪みシングルトーン(後半のチョーキングがエグいので)がGale,WahなどがDupreeで、二人の絡み?
5、イントロの右のタメチョーキング、その後の左のザクザクカッティング、DupreeっぽくもGaleっぽくもあります。一方、右のスライドプレイや歪みオブリは二人らしくないのですが?別の人のプレイではないでしょうか?
6、左のSouthern Soulっぽいダブルストップ崩し、右のカッティングとオブリ、いずれもDupreeでしょうか?
7、細かく音をきざむソリッドなカッティング、テレっぽい音でありDupree?
8、独特のシンコペでのリズム感での左のカッティングはDupreeと思います。右はいつもの押しの強さをあまり感じませんがGale?これもDupree?
Gospel Bluesの9,ダブルストップのオブリや押しの強いチョーキングなど、これはGaleで決まりでしょう。
10は右でのキメの多いカッティング、キレも揺らぎもあり、これはDupreeと思います。
何度聴いても自信が持てない部分がありますが、あまりギターに捉われず、若きSamの躍動感あるヴォーカルをまずは聴くべきでしょうか?(言い訳じみていてすみません・・・)
なお、Samは'06年には、正真正銘の新譜を出しており、ここにはDavid T.やClaptonが参加しています。併せて聴いてみてください。




Emotional度♡♡♡♡ ♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡

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