Brick / Summer Heat (1981) – Ray Parker Jr.

当時日本で人気のBricko(ブリッ子)ではありません・・・

A1. Sweat (Till You Get Wet)
 2. I Want You To Know (That I'm In Love With You)
 3. Wide Open
 4. Sea Side Vibes

 
B1. Right Back (Where I Started From)
 2. Babe
 3. The Happening
 4. Summer Heat
 5. Sure Feels Good


 
Brickの'81年の作品です。Atlanta出身のグループで'76年デビュー、本作が5枚目に当たります。もともとJazzをやっていたらしく、JazzとDiscoを融合させた独特のサウンドが特徴ですが、本作ではRay Parker Jr.(以下RPとします)を共同プロデューサーに迎え、RPのテイストを取り込んだ新しいサウンド作りをしています。(従前の重厚さとRPの軽快さの融合といえばいいのでしょうか)
Brickで最初に買ったのが本作です。91年の発売以降バイブルにしていた「US.ブラック・ディスク・ガイド」で名前だけは知っていたものの、なかなかレコードを見つけることができずにいたところ、90年台の半ばに本作を発見、裏ジャケにはガイド本に記載の通りプロデューサーとしてのRPの名前もあり、日本版の中古で1000円、早速購入しました。初めて聴いた時は、大半の曲の作詞または作曲にも加わり、独特のサウンドでギターもプレイしているRPの色に染まっているように聞こえましたが、軽いだけではなく、重厚なFunkや、キャッチーな曲、メロウな曲もあり、お気に入りの1枚となりました。本作をきっかけにそれ以前のLP(安くありませんでした)やこれ以降のLP(安箱叩き売りでした)を集めました。結構LPごとに音の傾向が違ったりしていますが、芯にはStreet Funkがあり、気に入って聴いています。



<ギターの聴きどころ>

どのような経緯でRPが関与することになったのかわかりませんが、プロデュース、曲作り、ギタープレイと全面的に大活躍です。
ギターは基本左右のコンビネーションで、サウンドも似ていますが一部の曲を除いて左がRP,右がBrickのメンバーのRegi Hargis と思います。
FunkのA1でスタートします。左右のキレのいいコンビネーションカッティング(似たサウンドとプレイですが左がRP?)とともに、中間の重いベースのスラップソロとまさかのフルートソロ!が印象に残ります。夏の熱と汗とはシャレ?
続いてはメロウなデュエットナンバーで、右のアナログシンセの使い方がいかにもRPっぽいです。左のオブリもメロウです。
ラップとファルセットヴォーカルの合間を縫ったRPのペケペケカッティングとユニゾンチョーキング(左)全開のA3,右のシングルノートとのコンビネーションも見事です。
波の音から始まるA4,AOR的な不思議な雰囲気を持つ曲です。RPもピックアップをフロントに変えたカッティングでそこはかとない哀感に彩りを添えています。
B1も何となくメロウ的なブラコンで、コンビネーションカッティングに加え、Ernie Isleyばりのディストーションソロが入ります。RPも時々歪みサウンド使いますが、これはRPではないと思います。
キャッチーなB2、RPのメロウ面が感じられる曲です。RPの口先だけで歌っているような軽いヴォーカル(嫌いではありませんが)よりもはるかにDeepなJimmy Brownのヴォーカルが映えます。右のオクターブ交えたオブリ(スローナンバーでのRPの得意技です)もいい感じです。
B3はRPのカッティングをフューチャーした短いインストです。いいプレイですが、このアルバムに要る?
B4も歪みギターが活躍するIsely Bro’sっぽいナンバーです。(Summer Breezeっぽいです)
ラストもRP調のインストです。自身のバンド、Raydioの曲かと思いました。RPさん、なかなかの自己顕示欲ですね?
そのおかげで、Cheryl Lynnなどと同様、RPのペケペケギターがたっぷり聴ける1枚です。RPファンの方、ぜひ聴いてください。

以下は、このLPをRPがプロデュースすることになった経緯を推察(妄想)したものです。
RP:(松田聖子さんの「青い珊瑚礁」を聴きながら)日本ではブリッ子のアイドルが流行っているのか〜。俺の好みだな〜。おっと電話だ。もしもし?
レコード会社の人(新入社員):RPさん、プロデュース頼みたいんですけど。できれば曲作りとギター演奏も。
RP:俺様、人気絶頂で忙しいんだよね?(夜は女の子と遊びたいし)。ちなみに誰の?
レコード会社の人(新入社員):僕も新入社員でよくわからないんですが、Bricko(言い間違い)っていうらしいんですよ?
"Summer Heat"っていうタイトルで夏をテーマにしているらしいです。
RP:俺様、ちょうどその人のレコード聴いてたよ!ブリッ子だろ?夏っぽいよな〜。やるやる、プロデュースも曲作りもギターも全部やる!本人にも会えるよな?
レコード会社の人(新入社員):もちろんです!
RP:楽しみ〜

〜レコーディング当日〜

RP:(Brickのメンバーを見て)あれ、おいおい、男ばっかりじゃねえかよ!ブリッ子はどこだ?
レコード会社の人(新入社員):間違えました、Brickでした。すみません、、、、新入社員なもので許してください。
RP:ギャフン!


RP、Brick、松田聖子さんのファンの方、つまらないネタですみません。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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