Hi-Tide Harris / Celebrating With Hi-Tide Harris (1978) – 山岸潤史、塩次伸二、石田長生

日本のBluesリーダーとの共演盤です。

A1. The Gentleman's Blues
 2. The Celebrating
 3. Bloom Duster
 4. Person To Person
 5. Reggae Blues
 
B1. The Things That I Used To Do
 2. I Need Your Love So Bad
 3. Savage Lover
 4. The Sky Is Crying
 5. Bishops Blues
 


大野雄二さんの'78年の初のソロ作品です。John Mayall & Blues Breakersのギタリストとして活躍、来日公演で日本のBluesファンからも注目を浴び、B.B.、Albertとの来日に際して、日本のBlues界のトップ達との共演ライブがレコードとしてリリースされたようです。A3,A4,B1,B2,B4のBluesスタンダードと、オリジナルによって構成されています。自身がプロデュースを担当し、日本勢がきっちりとバックを固める中、JazzやSoulにも通じた広い音楽性、教会で鍛えた喉と、ドライブサウンドのスクイーズギターで盛り上げています。(当時32歳とのこと、ライナーノーツでも作られたBlues消滅説を覆す逸材として大いなる期待が述べられています)
その後も日本でレコードをリリース(私も、塩次さんやPaul JacksonとのJirokichiでのライブ盤等、数枚集めました)、80
年代半ばには日本に定住したとのことです。現在は、消息が明らかではないようですが、お元気であることを願い、また熱いBluesを聴かせていただきたいと思っています。まだ手に入れてない作品もあるので、いつの日にかコンプしたいものです。

<ギターの聴きどころ>

ギターの主役はもちろんHi-Tide Harrisで、335をセンターポジションにし、ドライブサウンドで全編で弾きまくっています。(ちょっと歪みすぎの気もします)バックは、インナーに個別のクレジット(というよりメンバー表)があり、伸ちゃんがA1,B1,B3、山岸さんはA2,B4,B5、石田さんがA3,A4,A5,B2で共演しています。
伸ちゃんは、Jazzyなホーンとギターの掛け合いがカッコいい(B.B.のEveryday I Have The Bluesを彷彿とさせます)A1、Guitar Slim カバーのB1、不思議なムードのB3での堅実で的確なバッキングです。
山岸さんは、Bluesバッキング(伸ちゃんや石田さんより音がデカい!)に加えて、A2でのゴリゴリのソロ、 JazzyなシャッフルのB5でのアドリブなど、主役に負けじと熱いプレイを聴かせてくれます。(歓声もデカい!)
石田さんは、ElmoreのA3での堅実なバッキング、古いR&B調スロウのA4、B2でのちょろっと挟むオブリ、どの辺がReggaeなのかよくわからないA5でのシャープなカッティングで主役を立てます。
伸ちゃん、石田さんが職人的なプレイでバッキングに徹しているのに対し、山岸さんは臆することなく主役と張ってしまうところにキャラクターの違いが感じられて面白いです。
裏ジャケには、メンバーと愛機の写真があります。誰がどのギターを使ったのか想像しながら聴くのもギターマニアには楽しいかと思います。
なお、山岸さんは、Phillip Walkerの日本でのライブ盤にもゲスト参加しており、そこでも遠慮なく弾きまくっています。


Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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