James Andrews, Troy Andrews – 12 & Shorty (2004) – 山岸潤史

引き出しの多さと個性を感じさせるバッキングです。

1. Bourbon Street Parade
2. Lil’ Liza Jane
3. (Talkin’ About The) Zulu King
4. You Send Me
5. Lady Be Good	
6. Paper Moon
7. Just A Closer Walk With Thee
8. Georgia




 
James Andrews,Troy Andrewsの'04年の作品です。N.O.の兄弟デュオで、兄のJames('69生まれ)がペットで、弟のTroy('86年生まれ)がボントロです。随分歳の離れた兄弟ですが、Troyは4歳からボントロを吹いていたそうです。(手が伸びるのでしょうか? )なお、本作のタイトルは二人のニックネームです。
本作もユニオンのN.O.コーナーで'10年頃発見しました。タグに山岸さん参加と書かれており、二人のことは全く知りませんでしたが、5、6、8など知っている曲も入っており1000円ぐらいだったので買ってみました。

<ギターの聴きどころ>

インナーによると山岸さんは3以外に参加しています。
ドラムのイントロに続いてDixie Jazz調の陽気なブラスが重なります。ヴォーカルは緩い感じですがサッチモのモノマネを交えたりしていい味を出しています。山岸さんは重量級のドラムとベースの上でキレのいいカッティングを入れています。
2は、腰に来るセカンドラインビートで、右からWahカッティングで盛り上げます。(N.O.に渡ってからWahを使う頻度が高くなった気がします)独特のダミ声のヴォーカルはDr.Johnでした。
Sam Cookeのカバー4では、アルペジオにオブリを組み入れるお得意のメロウなSoulバッキングプレイでヴォーカルに寄り添います。
所々に入るタメタメのチョーキングがセクシーです。なお、この曲は岩崎宏美さんのカバーヴァージョンでもDavid T.とともにメロウなバッキングを聴かせてくれています。
5もDixie調で、ナチュラルトーンでコードを刻みます。
スタンダードの6、ボントロの柔らかい響きが印象的な曲です。ここでもコードの刻み中心です。終わり方がBluesっぽいのが「地」を感じさせます。
スロウで始まる7では、タメタメのオブリで盛り上げ、アップに転ずるとキレのいいカッティングにチェンジ、Grooveを作っています。
有名な8,ここでもコードバッキングですが、基本的に2〜3音ぐらいしか重ねておらず、少ないノートでコード感とビートを演出しています。なお、盟友の塩次伸二さんのプレイと聴き比べしてみてください。
本作では、派手なソロ等はありませんが、引き出しの多さと個性を感じさせる多彩なバッキングが聴けます。特に5,6,8でのJazzバッキングはレコードやCDではあまり聴くことができないプレイで、貴重です。(山岸さんのイメージと合わない感もあるかもしれませんが、日本にいるときもライブでは時々やっていました)
その後見かけていませんが、見つけたらぜひ聞いてください。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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