Hubert Laws / The Chicago Theme (1975) – Eric Gale, Phil Upchurch

疑惑のクレジット。B3のギターは誰?

A1. The Chicago Theme (Love Loop)
 2. Midnight At The Oasis
 3. You Make Me Feel Brand New


B1. Going Home
 2. I Had A Dream
 3. Inflation Chaser





Hubert Lawsの'75年の作品です。CTIからのリリース、プロデュースはCreed Taylorで、バックも豪華なCTIファミリーです。Jazzフルートの専業というと、この人とHerbie Mannぐらいしか思いつきませんが(サックス奏者の兼業は少なくないです)二人とも、フルートの可憐なサウンドを前面に出しつつも、アーシーなプレイも得意としていて、本作でもMaria MuldaurのA2,The StylisticsのA3,ドヴォルザークのB1をテンポをあげてFunk調でやったりしています。
この頃のCTI作品、Galeが数多く参加していて(Fusion Super Jamでも共演しています)、本作も裏ジャケには記載はないものの、先にあげた有名曲が入っていることと値段の安さ(500円)に釣られて購入しました。中を開けたら、Galeに加えてPhil Upchurch,Bensonまで入っていて大当たりでした。ところが・・・

<ギターの聴きどころ>

ギタリストは参加曲まで記載されています。
A1はUpchurchとJoe Beckと書かれていますが、左のチャカポコカッティングしか聴こえてきません。二人で弾いているようにも聴こえません。
A2はBenson先生です。ご丁寧にSoloと書かれています。しかし、ハコのギターと思われるバッキングもBenson自身と思われます。原曲ではAmos Garrettが個性的なプレイをしていてそのイメージを払拭するのはなかなか難しいと思うのですが、さすがはBenson先生、我が道をいくプレイで圧倒します。まだ流し目になる前ですが、圧巻のプレイでドヤ顔で易々と早いパッセージを弾いている姿が目に浮かびます。
A3がお目当てのGaleです。原曲通りのスロウを期待したのですが、ディスコ調になっています。イントロから、エフェクトのウネウネ音(かなりレゾナンスを効かせたフェイザー)の右からオブリをかまし、左では切れ味のいいカッティング(Super400をアコギとしてマイク録りしている?)も聴こえてきます。ソロもエフェクトたっぷりの音ですが、タメとツッコミの紛れもないGale節です。
美メロが大好きなB1ですが、ここでは何とJazz Funkにアレンジされていておどろおどろしい入りになっています。過剰なアレンジに、ギターもエフェクトたっぷりで自分的には??です。これでは、小学生が家に帰りません。(大人も家に帰りません)こういう曲を原曲通りのテンポでGaleが参加すれば泣き節が活きると思うのですが、時代なのでしょうか?この曲は勘太郎さんがアコギ1本でやってますが、そちらを是非聴いてみてください。(”Chaki Sings"に入ってます)
B2はクラビネットがカッティングギターっぽいサウンドを出していますがクレジット通りギターは入ってません。
問題はB3です。イントロからハコのギターと思われるサウンドでスタートし、カッティングも入ってきます。しかし、この曲にはギターのクレジットがありません。2本重ねていて、それほど小技は効かせていないものの、Phil Upchuruchぽいフレーズとサウンドに思えます。
ここからは私の推測ですが、A1はJoe Beckだけで、クレジットのPhil Upchurchのところは(Inflation Chaser)と書くべきところ、間違って(The Chicago Theme)と間違って書いてしまったのでは?そうすると曲順通りの記載になりますし、全ての辻褄が合います。
ネットなどで調べてみても、どの記事や広告でもA1はJoe BeckとUpchurchがギターと書かれていて、一方、B3のギタリストについては全く触れられていませんので、私の思い込みかもしれませんが、事情通の方、耳の良い方、真相を確かめていただければ幸いです







Emotional度♡♡♡♡  
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡  
酒のお供度♡♡♡ 
B3のギターは誰?度?????????

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