Joe Cocker / I Can Stand A Little Rain (1974) – Cornell Dupree

1曲だけの参加ですが魂のヴォーカルをDupree節が彩ります。

A1. Put Out The Light
 2. I Can Stand A Little Rain
 3. I Get Mad
 4. Sing Me A Song
 5. Moon Is A Harsh Mistress
 
 
B1. Don't Forget Me
 2. You Are So Beautiful
 3. It's A Sin When You Love Somebody
 4. Performance
 5. Guilty



 
 
Joe Cockerの'74年の作品です。Mad Dogs & Englishmenの成功とは裏腹に、精神的に不安定な状態に陥り、薬物やアルコール依存からくる不祥事など(その後も永く苦しんだそうです)、音楽活動を続けることが不可能だと思われたこともあったようですが、バンドメンバーでもあったJim Priceの尽力でなんとか活動を再開、出来上がったのが本作です。そのJimがプロデューサーを務め、優れたライター陣の曲と、新旧取り混ぜた豪華なミュージシャンを集め、L.A.で制作されました。
詳細はWikiに記載されています。
喉も張り裂けんばかりの熱唱と、スロウでの人生の機微や深い愛を表現する繊細さは本作にも密度濃く詰め込まれています。
本作は、上京直後に渋谷の中古屋で1000円ぐらいで購入しました。私めは、いわゆる「Rock」にカテゴライズされる音楽はあまり聴かないのですが、Joe Cocker(とSantanaとBeatles)だけは別で、10代の時から大好きで作品もコンプ、ずっと聴き続けています。



<ギターの聴きどころ>

Dupreeは、本作でのCockerの唯一の自作曲(Jim Priceと共作)であるA3に、Chuck Rainey、Bernard Purdie、Richard Teeとともに参加しています。James Brownが歌ってもサマになりそうなGroovyなナンバーで、身をよじらせ、酒臭い息を吐きながら歌うCockerの姿が目に浮かびます。Dupreeは、独特のリズム感でコードを流したりカッティングしたりと変化のあるバッキングやオブリで曲を盛り上げます。中間部ではチョーキングとダブルストップスライドのほんの短いソロもあり、後半はタメの効いたチョーキングなどのオブリを差し混んでいます。決して前に出るプレイではありませんがDupreeならではの独特のプレイで曲を盛り上げています。なお、この曲とA2,B2は、野口五郎さんが翌'75年のライブ盤で取り上げていました。
他の曲では、まだスタジオの世界に入ったばかりのJay Graydon(A2,A4,B3,B4 まだそれほど洗練されていません)やRay Parker(A1,B3,B4まだペケペケしておりません)が参加していて、スタイルが完成する前のプレイが捉えられて興味深いところです。B4は左右ともDupreeの影響大です。
本作ではCockerの全身全霊を込めた魂のヴォーカルだけでもありがたいのに、Dupreeまで参加しているとは嬉しい限りです。
なおDupreeは"Stingray"(Galeも参加、というよりStuffがバック)、"Luxury You Can Afford","Jamaica Say You Will"にも参加しています。併せて聴いてください。








Emotional度♡♡♡♡♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡  サワーやカクテルではダメです

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