Boz Scaggs / Down Two Then Left (1977) – Ray Parker Jr.

AORの御大とのFunkyな共演です。

A1. Still Falling For You
2. Hard Times
3. A Clue
4. Whatcha Gonna Tell Your Man
5. We're Waitinge


B1. Hollywood
2. Then She Walked Away
3. Gimme The Goods
4. 1993
5. Tomorrow Never Came / Tomorrow Never Came (Reprise)




Boz Scaggsの'77年の作品です。60年代半ばのデビューからギタリスト・ヴォーカリストとして地道な活動を続ける中、オシャレ路線に転じた前作”Silk Degrees”の大ヒットで一躍スターダムにのし上がり、その勢いに乗って制作されました。プロデューサーは前作同様Joe Wissert、アレンジは半数の作曲も担当したMichael Omartian、L.A.の新進気鋭のセッションミュージシャンがバックを固めています。(BozのレコーディングがTOTO結成のきっかけになったという逸話もあり、前作でのDavid Paich,David Hungateはいないものの、引き続きJeff PorCaroが参加、Steve Lukatherも本作より名を連ねています)
中3の時に高中さんの”On Guitar”を聴いて、「We're All Alone」のオリジナルがBozであることを知り、高校入学後に洋楽に詳しい同級生と会話してたら、お兄さんが”Hits”を持っているとのことで借りて聴いたのがBoz初体験でした。その後もA2を阿川泰子さん(ギターは松木さん)や松原正樹さんがカバーしているのを聴いたりしていたのですが、20代半ばまではロイク一辺倒だったこともあり、このLPを買ったのは90年代の中頃でした。いつものように安箱からのゲットで300円でした。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケにはクレジットはなく、インナーにミュージシャンの名前が記載されていました、なんとRay Parker Jr.の名前が!"Hits"には、このアルバムからは1曲も入ってなかったのでRPが参加していたとは知りませんでした。("Middle Man"の「Jojo」はRPの気もしていましたが)早速1枚通して聴き、参加曲を探ります。間違いないのはB3の左です。ペケペケサウンドのカッティングにユニゾンチョーキングを取り混ぜる典型的なRPのプレイです。RPが加わるだけでリズム体全体のGrooveが変わる気がします。ただのにやけた軽薄なナンパ男ではないよいうです。恐るべしRP!
ミディアムスロウのA3の左のパチパチシングルカッティングもRPと思います。後のRaydioや自身のソロでもメロウな曲でよく聴かれるサウンドとプレイです。
B1の右、 B2の左もらしくないプレイですが少しペケペケしていますがどうでしょうか?
シングルヒットのA2、その後の調査?では雑誌などでRPのプレイとして紹介されているのですが、フェイザーの強いサウンド、リズムの刻み方など、今でも本当にRP?と思っています。イナたいソロ同様、Boz御大が自ら弾いているのでは?右の効果音的なグリッサンドプレイはGraydonと思いますがDavid T.の影響を感じます。
他の曲ではGraydonがバッキングにもソロにも活躍しています。
なお、A3とB3のソロはLukatherが弾いています。先に述べたとおり初参加で、この頃は完全にまだそれほどギンギンではなくCarltonの影響を感じさせます。あるいは多忙なCarltonの代役として呼ばれたのでしょうか?
AORの筆頭としてオシャレ音楽の代表のように取り扱われたBozですが、ルーツはBluesやSoulであり本作でもイナたいギターやSoulfulなヴォーカルにその片鱗を窺がわせています。本作ではLukatherもまだ大人しめなので(次作"Middle Man"でのRockプレイは受け付けませんが。ちなみにここにもRP参加しています)Blackファンの方もぜひ聴いてください。





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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