Percy Sledge / I’ll Be Your Everything (1974) – Pete Carr, Jimmy Johnson

晩夏・初秋の夕暮れに合う素朴なサウンドなのですが・・・・

A1. Walkin' In The Sun
 2. Behind Closed Doors
 3. Make It Good And Make It Last
 4. The Good Love
 5. I Believe In You

 
B1. I'll Be Your Everything
 2. If This Is The Last Time
 3. Hard To Be Friends
 4. Blue Water
 5. Love Among People
 


 
Percy Sledgeの'74年の作品です。'66年の「When A Man Loves A Woman」でのデビューで一躍有名になり、その勢いを借りて60年代には4枚のLPとシングルヒットを連発していました。しかし、60年代に入ると人気に翳りが見え始め、企画物を除くと新作の制作が止まってしまい、起死回生を図ったかどうかわわかりませんが、Atlanticから傘下のCapricorn Recordsに移籍しリリースされたのが本作です。
これまで通りMuscle Shoals Soundを中心に録音され、バックを務めたミュージシャンの作り出すサウンドは紛れもない「あの音」です。その上に「ヘタウマ」と称されるPercy Sledgeの暖かく柔らかいヴォーカルが乗っかり、6年のブランクを感じさせない出来で、セールス的にもそれなりに成功したようです。(本人の顔をジャケットに載せなかったのが勝因でしょうか・・・)
本作は、高校のときに聴いたベスト盤があまりにも気に入りすぎて他の作品を集めることとしたのですが、まずは曲に被りのない作品を、ということで手にしたのが本作でした。当時「When A Man Loves A Woman」がCM等でリバイバルヒットしていたとはいえ、他の作品までCD復刻されるはずもなく、夏休みのバイト代入った後、がSoulマニアが集う渋谷の芽瑠璃堂でLPを2000円で買いました。サークルの先輩がバイトしていた関係もあって500円ぐらいまけてくれました。早速聴きました。タイトル曲のB1を筆頭に、どの曲も暖かさと優しさと哀愁が感じられる美メロの名曲ばかりでした。安いWalkmanを買って、通学の電車内で繰り返し聴きました。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケにはクレジットがあり、ギターはLeadがPete Carr、RhythmがJimmy Johnsonと書かれています。当然、当時は初めてみる名前でした。(Muscle Shoalsであることも後追いで知りました)右がLead,左がRhythmと思いますが、役割分担的にさほどの違いはありません。
本作もギター目線では番外編でしょう。派手なソロや複雑で正確なリズムなどテクニック的に眼を見張るプレイは一切ないばかりではなく、音数そのものも少なく、二人合わせてLP1枚通してもHeavy Metalの1曲分もないと思います。右も左も歌の合間を縫ったシンプルなコードやオブリがほとんどです本作でも、主役のヴォーカル同様、辿々しさを感じさせるほど不器用なプレイながら、なんとも言えない深い味わいが感じられます。タメや強弱を効かせた、セオリー無視の決して正確とは言えないフレーズの数々、逆にテクニック志向の人には絶対弾けないプレイと思います。ギターに歌心を求める方、ぜひ聴いてください。
毎年、晩夏初秋の夕暮れに聞いていましたが、今年は残暑から秋冷えに一気に変わってしまい、聴くタイミングを逸してしまいました。この週末に購入当時を思い出しながらゆっくり聴きたいと思います。






Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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