Percy Sledge – The Best Of Percy Sledge (1969)

番外編ですが、暖かく人間味にあふれた歌とギターです。

A1. When A Man Loves A Woman
 2. Out Of Left Field
 3. Take Time To Know Her
 4. Warm And Tender Love
 5. Just Out Of Reach (Of My Two Empty Arms)
 6. The Dark End Of The Street

 
B1. Cover Me
 2. Sudden Stop
 3. Baby Help Me
 4. It Tears Me Up
 5. My Special Prayer
 6. You're All Around Me
 


 
ギターの視点で見れば番外編かもしれません。
Percy Sledge'69年のベスト盤です。A1のヒットで一躍Soul界のシンデレラボーイとなった彼ですが、ブラックミュージックの専門誌の論評においても「世界一下手なソウルシンガー」「究極の一発屋」などと揶揄されています。(愛情を込めた「イジリ」と思います。)確かに、ヴォーカル上のテクニックや、シンガーとしての幅広さ(器用さ)という面では論評通りかもしれませんが、暖かく飾りのない声と不器用ながらひたむきな熱唱は本作に収録された曲との相性もバッチリで、唯一無二の魅力を持っています。見た目も、カッコよくないんだけど親しみやすく誠実な感じがして、友達にするならWilson Pickettではなく、絶対Percyでしょう!(私自身が田舎者のせいもありますが)
高校の時、唯一のソウルマニアの友人("Otis Blue"を貸してくれた人です。)が自室(初めて訪問した時はたくさんのソウルのレコードと高級なオーディオシステムがあり驚きました)で本作を聴かせてくれ、A1一発で虜になりました。早速借りてテープに録音、ずっとこればっかり聴いていた時期がありました。
上京後、めでたくTowerで新品を購入し、その後他の作品も集めました(見かけることも少なく、それなりのお値段でした)大学では黒人音楽のサークルに入りましたが、Percy Sledgeが好きだと言ったら嘲笑の的となりました。Deepだと思うんですけどねえ、白人ロッカーのカバーより全然いいと思うのですが!と今なら言えるのに。(なぜかストーンズ好きの先輩が多く当時は恐ろしくてとても言えなかった!)
ということで、またしてもなぜベスト盤かというと、自分にとって思い出深い盤であるのと、大好きなB6がEPのみで本作以外のLPに収録されていないからであります。

<ギターの聴きどころ>

上手くないけど一途なヴォーカルはもちろん素晴らしいのですが、Fame Studioのミュージシャンの演奏もいい味を出しており、大きなシナジーを生み出しています。
ギターは、いろいろ調べた結果Marlin Greene, Jimmy Johnson, Eddie Hintonのようです(どのプレイが誰なのかまで特定はできませんでした。Jimmy Johnsonがメインでしょうか?)バカテクとか正確無比とは無縁のプレイですが、1音1音がPercyの歌と同様人間臭さに溢れていて心に染みていきます。アンプ直のナチュラルサウンド、アンプのビブラートやリバーブは使いますが、エフェクターなしの素朴なサウンドです。ヴォーカルのバックでのアルぺジオやダブルストップ、たまに入るオブリ、どのプレイも歌心たっぷりです。
私のブログに出てくるギタリストと比べて、知名度は低いですが、個性や味わい深さでは負けていません。
Fame録音のサザンソウル、いい曲、いい歌、いいプレイが山のようにあります。晩夏の夕暮れにぴったりな名曲の数々、ぜひ聞いてください。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

A1のカバーは数ありますが、迫力や味わいではこの人と思います。

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