Ron Carter / Very Well (1987) – Eric Gale
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ポップなReggae風味まぶしてありますがGale節は健在です。
1. Bass Lines 2. Very Well 3. Mr. Crusher 4. Reggae Sam 5. Sunset On Mt. Pelee 6. Black Sand 7. Sweet Hour Of Prayer Ron Carter の'87年の作品です。この頃のRon CarterはサントリーウィスキーのCMに使われたりJazzフェスで来日したりと、コアなJazzファン以外にも日本での知名度が上がった時期で、本作はバックを務めるのはCTI期からの知己のメンバーなどで録音も現地と思われますが、日本のみのリリースだったようです。なお、本作からもタイトル曲の2が第一生命のCMに使われていました。 発売当時はJazz誌で盛んに紹介(宣伝?)されていてGaleの参加が気になった記憶がありますが、その頃は上京1年目でありBluesやSoul中心にレコードを買い集めていたため、購入は見送りその後は存在自体を忘れてしまいました。しかるに昨年、30年以上の時を経てBookOffの500円棚で発見、めでたく入手と相成りました。
<ギターの聴きどころ>
Galeはこれまでも既紹介の”Anything Goes”や”In A Jazz Tradition”、金子晴美さんの”I’m Walkin’”はじめレコーディングでもライブでも数多く共演しており、本作でもバッキング、ソロとも息の合ったプレイで準主役級の活躍をしています。 10分以上ある1では、コードカッティングの後、左右から一人コールレスポンスの二重唱ソロを聴かせてくれます。 表題曲の2でもチョーキング&ビブラートに駆け上がりフレーズやヴァイオリン奏法を組み合わせたBluesyなGale節がたっぷり聴けます。インナーの解説では岩浪洋三先生が「ロック・タッチ・ギター」と評していますが、どこがロック?と思いました。当時は純Jazz以外はロックにカテゴライズされていたのでしょうか? Hubert Lawsのフルート・ピッコロが印象的なRaggae帳の3と4と6、3では80年代のGaleの三部作で聴けるようなタメとツッコミがありつつポップさも感じさせるソロが聴けます。裏打ち主体のバッキングもキレがありながらやや角がとれた感じです。 メロウなスロウの4、Galeの泣き節によるRCとの絡みを期待しましたが控えめなバッキングのみでした。 HLのフルートが奏でるメロディが”仰げば尊し”に雰囲気が似ているラストのスロウ、この曲でも途中からリズムがRagge調に転じ裏のカッティングとなります。 全体的にポップで聴きやすい印象を受け、また日本でも人気が定着し始めたReggae風味が盛り込まれていました。Galeのプレイも自身の”Negril”と比べるとサウンドもプレイも洗練された感じです(あくまで比較でありGaleのクセの強さは本作でも健在です)。この頃は18インチメイプルバックのSuper400から16インチマホバックのL4CESに持ち替えた時期でもありそのせいもあるのでしょうか? 終焉期としてのLPともどもなかなか見かけることのない盤ですが、見つけたらぜひ聴いてください。
Emotional度 | ♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡ |
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