Ron Carter – Anything Goes (1975) -Eric Gale

生音からFuzzサウンドまで、いつものGale節からBossaバッキングまでたっぷりGaleが聴けます。

A1. Anything Goes
 2. De Samba
 3. Baretta's Theme (Keep Your Eye On The Sparrow)

B1. Can't Give You Anything (But My Love)
 2. Quarto Azul
 3. Big Fro

Ron Carterの'75年の作品です。Kuduレーベルからのリリースで、プロデューサーはCreed Taylor、アレンジャーはDavid Matthewです。Ron Carterはウッドベースの達人として有名ですが(日本でも80年代半ばにウィスキーのCMに自身が出演していましたので知名度は低くないと思います)、本作ではエレベもプレイ、なんとワウなどのエフェクトまで使用しています。私が購入した日本盤には、「ベースの王者が話題のクロスオーバーに挑戦」と書かれていて、ブーム便乗の意図の有無はともかく、実験的な試みだったのだと思われます。バックのメンバーもKuduの常連で、出音もKuduの音です。このサウンドがRon Carterに合っていたのかについては賛否が分かれるところですが(コアなJazzファンからは酷評されたようです)、アレンジが大袈裟すぎるところはあるものの、達人たちの演奏もあって上質な「クロスオーバー」作だと思います。
先のCMでRon Carterの名前は知っており、'90年の半ばごろに新宿UnionのFusion箱で本作を発見し、帯にGaleの名前があり、500円だったので即買いしました。

<ギターの聴きどころ>

本作のギターはGaleのみで、全曲に参加しています。
Cole PorterのA1、Funkyなリズムに生まれ変わっていますが、イントロのBluesyなオブリに続いて、いつにもましてザクザクと刻むカッティングがドラム、ベースとのコンビネーションを作ります。中間部ではワウも噛ませたクレッシェンドのカッティングでベースソロをバックアップします。続くギターソロではワウを欠けたドライブサウンドですが、カッティングの元気さに比べて少し盛り上がりに欠ける感じがします。
サンバのA2では、左から目まぐるしいコードチェンジに対応したBossa Nova調のバッキングを聴かせてくれます。アコギ?あるいはSuper400の18インチボディの生音マイク録り?初めて聴いた時は、Gale様こんなプレイもするのかと驚きました。
A3、映画や刑事ドラマの主題歌に使われそうな曲調です。Galeはオクターブ交えたカッティングで盛り上げます。ここでもザクザクしていますが、サウンドは若干丸い気がします。
B1はStylisticsのカバー(この曲を聞くとグッチ裕三さんの顔が思い浮かんでしまいます)で、Ron Carterのアルバムで何故この選曲?とも思いましたが、聴いてみるともっとビックリです。
ビックリポイント1:右のGaleのギターが歪みすぎ!もはやFuzz,モジュレーション系も混じってSuper400を使う意味は?
ビックリポイント2:それに比し、左のギターは生音でのカッティング。電気感がないだけにキレの良さが際立つ。
ビックリポイント3:Ron Carter様もトーンを絞ってないと思われるエレベサウンドでエフェクトをガンガンかましている。
ビックリポイント4:オリジナルも同年にリリースされたばかりなのにもうカバーしている。
一体、この曲、誰の提案でやったるんでしょうか?なお、オリジナルもVan McCoyプロデュースなのでギターはGaleなのではと思っております。
B2は再びフルートの活躍するサンバ調で一転してのどかな雰囲気です。GaleはここでもアコースティックなサウンドでBossaバッキングですが、後半の盛り上がりではピッキングも激しくなってきます。
B3はFunkyな曲調に戻り、左のカッティング、右のオブリ、ソロの組み合わせです。中間部にはロングソロがありますが、やや硬めの音ながら歪みもほどほどのサウンドで、タメとツッコミのGale節がたっぷり聴けます。エンディング付近のシストーションサウンドは余計な気がしますが、この曲が一番の聴きどころです。ベースについて語れるほどの知識も経験もありませんが、Ron Carterもこの曲が一番イキイキと弾いているように聴こえます。
しかし、自分のRon Carterのイメージは,先述のCM曲を含む”Man With The Bass”(大好きなSomeday My Prince Will Comeもやってます)や、88年の共演盤金子晴美さんとの共演で聴かれるプレイで、本作に違和感を持ったのも事実です。 

以下はB1のギター(ディストーションと生音)に関する私め考察です。
レコーディングディレクター(以下RD): Galeさん、またアンプ飛びました!(だから歪ませすぎだって言ったのに、ブツブツ・・・)
Gale:ヤワなアンプだな!ジミヘンだったら火つけられてるぜ!
RD:どうします、まだリズム録り残ってるのに!(この曲、売り上げ伸ばすためのCreed Taylorさんの推し曲なのに・・・あの人すぐキレるからクビになっちゃう!)
Gale:生音で録っちまおうぜ!誰も俺のギターなんて聴いてない。評論家も俺のギターをアコースティックな渋いサウンドが魅力、なんて的外れな褒め方をしてるからな・・・
独裁者Taylor:(レコーディング結果を聴いて)生音と歪みがいい具合に対照的だ!このギターは誰が弾いてるんだ?ギャラ弾んでやれ!なにしろオレはTaylor様だからな!
Gale:(Taylorのオッサンにはそろそろついていけないな・・・・さっさとCTIずらかろう!) ← これが後のStuff結成につながるのでした!

フィクションです。すみません。





  



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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