Tom Scott / Streamlines (1987) – Eric Gale

Gale,アコギもエレクトリックも泣かせます。

A1. Feet First
2. Jungle Funk
3. Morning Rays
4. Say You Love Me


B1. Outzone
2. Short Visit
3. Amaretto
4. Pipes Of Pandora




Tom Scottの'87年の作品です。音楽家の両親の下、幼少時より楽器に親しみ、10代後半でプロとしてデビュー、Jazz,Soul,Rock,Popsなどジャンルを問わず多くのセッションに参加するとともに、フュージョンブームの隆盛や終焉には影響されずコンスタントにソロ作をリリース、プレイヤーとしてだけではなく、作曲/プロデュースの面でも非凡な才能を発揮し続けてきました。本作でも大半の曲を自作、プロデュースも自身がこなし優秀なセッションプレイヤーを従えて録音されています。
90年代の半ば、いつものFusionエサ箱あさりで裏ジャケのFuturingにGaleの名前を発見して購入しました。300円でした。

<ギターの聴きどころ>

Tom ScottはCarlton,Robben Ford,Carlos Riosなどアルバムの内容に合わせてギタリストを起用しており、本作ではもっともこれまでも参加頻度が高いGaleがMichael Landauとともに参加しています。聴く限りでは,基本Galeが左、Landauが右です。
重厚なビートでスタートするA1やパーカッションが印象的なA2などのFunk路線と、メロディアスでムーディーなA3,A4,B面に大別され、Landauがフロイドローズ付きのストラト+コーラスの流行のサウンド/プレイで器用に曲を彩るのに対し、Galeは 重くキレのあるカッティングやシンプルなシングルミュートなど愚直と言ってもいいほど自身のスタイルを崩さず、曲にアクセントを加えています。A1~A3の流れ、二人の違いが明らかで興味深いところです。
その中でも、Galeファンとしてギター的にハイライトとなるのは、B2とB3でした。
B2ではアコギでソロをとっています。スティール弦でありながらエレクトリックと変わらずハイポジションでのチョーキングやビブラートを多用、弦が軋む音やフレットを擦る音まで聴こえるような泣きのプレイです。
B3では、イントロからのポコポコミュートからグッと来て、主役の泣きのサックスに寄り添うダブルストップ、ロングトーンなどのオブリは感涙ものです。まさしくGaleにしか出せないOne & Onlyの味わいです。インナーの写真ではギターはいつもの400ではなく、やや小振りなフルアコです。(Jazzvisionでも使っていたものと同じギターと思われます。Heritageの試作品でしょうか?まあ、何を使ってもGaleのサウンドになるのですが。
なお、LandauはB4でディストーションサウンドでのソロを取ります。(私にはあまり関心がないサウンドとプレイです。すみません。)
80年代後半以降セッション参加が少なくなるGaleですが、この後のTom Scottの作品にも参加しています。合わせて聴いてみてください。





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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