Tommy Emmanuel / Can’t Get Enough (1996) – Larry Carlton, Robben Ford

アコギの神様とのBluesy な共演!

 1. Can't Get Enough
 2. No More Goodbyes
 3. Song For Nature
 4. Stay Close To Me
 5. Villa De Martin
 6. Change For Good
 7. Midnight Drive
 8. The Inner Voice
 9. Reggie's Groove
10. Drivetime
11. Red Velvet Cake
12. How Many Sleeps
13. Fields Of Gold




オーストラリアのギタリスト、Tommy Emmanuelの'96年の作品です。Wikiによれば、史上最高のアコギプレイヤーの一人と言われており、複雑なフィンガースタイルテクニック、エネルギッシュなパフォーマンス、パーカッシブなプレイ、美メロを歌い上げる歌心を併せ持っています。多くのバンドでのセッションプレーヤーとして出発したのち、ソロアーティストとして独自のスタイルを切り開き、数々の賞を受賞したアルバムやシングルをリリースしているようです。
本作は、'05年ごろ下北UnionのJazz盤セール棚でゲットしました。セール棚の商品は1枚1枚裏表チェックするのですが、裏ジャケに白いGretchが写っていてロカビリー系?などと思いつつ、下の方を見るとCarltonとRobbenの名前がありました!一人でも嬉しいのに、二人揃うとは!その時までTommy Emmanuelのことは名前も知らなかったあのですが、500円だったこともあり購入しました。
「アコギの神様」としてソロギターに定評があるようですが、本作はバックを従えたバンド形式の演奏で、Randy Goodrumとの共作など心地よいメロディを当時流行りつつあったSmooth Jazz調に仕上げています。




<ギターの聴きどころ>

Carltonは1に、Robbenは9にゲスト参加しています。
1、主役のアコギがBluesyなチョーキングを交えたフレーズでテーマを奏でます(初めて聴いたときはCarltonが弾いているのかと思いました)。それに絡むように、Carltonがドライブサウンドで入ってきます。ホーンの返しやオルガンがアーシーさを高める中、Carltonは控えめながら印象的なオブリを繰り出し、中間部のソロでは3連を駆使したタメのフレーズでBluesyに歌い上げます。ロングトーン、チョーキング一発で色気を感じさせるCarltonの素晴らしいプレイです。インナーには愛機335を抱えた写真が写っています。久々の335でのプレイかと思いますが、ドライブがかなり抑えめで、ポジションもそれまでのフロントではなくセンターと思います。
Robben参加の9もBluesyです。Larry & Leeで聴いたことがあるようなフレーズでアコギが入ります。ここでもチョーキングを交えたフレーズでCarltonが弾いていると言われれば信じしまいそうなプレイです。突如として左から かすかにドライブがかかったクリスピーなサウンドでbluesyなフレーズが飛び込んできます。テレキャスのセンターポジションかと思いましたが、インナーには355(エボニー指板、ヴァリトンスイッチ装備の335の上位機種です。なお、私めのYoutubeのアイコンも355です。すみません、ちょっと自慢しました!)を抱えた写真が写っていました。こちらもセンターポジションと思われます。ヴァリトンスイッチをかましているかもしれません。大袈裟とも思えるほどのビブラートと、指弾きも交えていると思われるピッキングコントロールがRobbenの持ち前のBlues Feelingに溢れていて素晴らしいプレイです。(一瞬、クルセのPut It Where You Want It(Carltonも"Deep Into It"で演っています)のテーマっぽいフレーズが出てきてニヤリとさせられます。)
スロウの12では、恐らく師と仰いだであろうChet Atkinsと共演しており、決してバトることなく、美しいサウンドで語らい合うような上巻に溢れたプレイを聴かせてくれます。(なお、Chet AtkinsからC.G.P.(Certified Guitar Player)の称号も授かったようです)

もちろん本人のアコギプレイもメロウな曲、Bluesyな曲、スリリングな曲、いずれも歌心に溢れていて聴きどころ満載です。自国オーストラリアのMatonの小ぶりなアコギを使っているようですが、CarltonのValley Arts同様、鳴りも繊細な響きも素晴らしく、使い込まれた風貌は名器の貫禄十分です。
他の作品もこれから聴いてみたいと思いますが、たくさんあってどれから聴けば良いものやら・・・・




 



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡   
お酒のお供度♡♡♡♡

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