Roberta Flack & Donny Hathaway (1972) – Eric Gale

A1. I (Who Have Nothing)
 2. You Got A Friend
 3. Baby I Love You
 4. Be Real Black For Me
 5. You've Lost That Loving Feeling

 
 
B1. For All We Know
 2. Where Is The Love
 3. When Love Has Grown
 4. Come Ye Disconsolate
 5. Mood

 
 
 

Roberta Flack & Donny Hathawayの'72年の作品です。これまでRobertaは3枚、Donnyは1枚のアルバムを発表しており、RobertaのセカンドにDonnyが裏方で参加した縁で制作されたものと思われます。プロデューサーはArif Mardin, Joel Dornで、N.Y勢を中心とした豪華なメンバーをバックに息のあったDuetを聴かせてくれています。セールス的にも成功し、アルバムのみならずシングルもヒット、二人の名を世に知らしめるのに貢献した1枚です。
上京後、ガイドブックを見て割と早い段階でTowerの渋谷で新品で購入(赤シール1290円)しましたが、大学で自分が属していたサークルは、入学当初はBluesやSourhern Soul至上主義であったため、DonnyもRobertaもDeepさがないと全く評価されておらず、好きだなどと言おうものなら飲み会で説教モンだったので、一昨日のBert Robinsonのような最新のSoulなどと合わせて隠れて聴いていました。(Deepさとは違う良さもあると今だったら言えるのですが)本作のタイトルがRobertaの名前が先であったことにDonnyが傷つき、長く精神状態が不安定となったなどという説も後日ありましたが、7年後の”Roberta Flack Featuring Donny Hathaway”の最中にDonnyが不幸な形で亡くなってしまったことを考えるとあながちガセネタでもないのでしょうか?





<ギターの聴きどころ>

裏ジャケのクレジットにはA2以外にGaleが参加していると書かれていました。本作はGale目当てで買ったわけではないので嬉しいオマケでした。(なお、その当時はまだ本作のリズム隊のPurdieもRaineyも知りませんでしたが、こういう盤を聴き進めるなかでハマっていきました!)
A1,高校の時に買ったBen.Eのベスト盤に入っていたものは古い時代劇に合いそうな大袈裟な作りだと思いながら聴いていましたが、本作も負けず劣らず大袈裟でした。イントロからGale節が流れ、こんな歪んだサウンドも出すのかと驚いた記憶があります。曲を通してヴァイオリン奏法、チョーキング、ダブルストップなどさまざまなオブリを聴くことが出来ます。エンディングのフェイドアウトはさらに歪んでいます。
A2もオリジナルを先に聴いていましたが、アレンジの違い、ドラマティックなヴォーカルに驚きました(Donnyのライブはこの後聴きました。)この曲のみギターはSpinozzaです。
ArethaのA3、二人のハモリがいい感じです。Geleはカッティングと決めのリフ(低音弦にいくところがかっこいいです!)を組み合わせたフリーなプレイです。
スロウのA4、ヴァイオリン奏法を交えたオブリが実にいい味を出しています。
多くのカバーがあるA5,初めて聴いたのは高校の友人が好きだったHall & Oatsでしたが、RaineyとユニゾンするGaleの金属音のリフ、二人のねちっこい歌におどろおどろしさを感じました。Galeのプレイ(リフ、カッティング、オブリ)、サウンド(レズリースピーカー、フェイザーなどのエフェクト)は曲の中で変化し、さまざまな表情を見せます。
ヒット曲のB2ではヴォーカルの音域と被らない中音域を中心としたミュートを効かせたカッティングです。
メロウなB3は、カッティング中心ですが、音を切るところ、切らないところを巧みに使い分けています。
DonnyのみのヴォーカルのB1,ゴスペル調のB4,インストのB5はギター不参加です。
当時はGaleのギターはStuffソロ作程度しか聴いておらず、本作でもそれほど注目(注耳?)していませんでしたが、その後色々Galeのプレイを聴くようになってGale節が入っていることに気づき、ますます本作が好きになりました





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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