山下憂 / Gloomy (1988) – David T. Walker

David T.のギター全開です。

 1. 俺にとってのイエスタデイ
 2. Omaeとドライヴ マイ ラヴ
 3. オキナワ グラス
 4. Tokyo レイニー ナイト
 5. ジュリア
 6. チャイナタウン ララバイ
 7. 心の歌をメアリーに
 8. タクシー ドライバー
 9. イエロー クリスマス
10. 原宿 レイニング
11. I Am A Boy




山下憂さんの'88年のデビュー作です。David T.がプレイのみならずプロデュースにも名を連ねていて、バックにはGadsonなどのDavid T.人脈に加え、Neil LarsenやJeff Baxterなども参加し、L.A.でレコーディングされています。デビュー作でこんな豪華な布陣での海外録音が実現できたのは、山下さんの実力はもちろんですが、同じくプロデュースを担当したした切学さんとニール小田さんのDavid T.との強いつながりと尽力によるところが大きいとのことです。(ニール小田さんはアンリ菅野さんのSunshine DreamでもDavid T.と共同でプロデュースしています)
自分はAdlibを毎月立ち読みしていたにもかかわらず、リアルタイムではこのアルバムを知ることはなく、'00年ごろネットの情報で存在を知りました。ヤフオクなどでも結構いい値段が付いていて、全く知らないミュージシャンだったので躊躇していたところ、数年後に町田のBookOffで500円で発見、速攻で購入しました。
(先日の大野雄二さんもそうですが、今ではあり得ない幸運でした。)山下さん自身の英語と日本語を交えた歌詞に時代(バブル感)を感じつつも、Grooveのある演奏にびっくりし、もっと早く買うべきであったと後悔しました。!異論も多かろうかと思いますが、盛り上がったところでのシャウトなど、この後大ブレイクする尾崎豊さんと通ずるところも感じました。(尾崎さんをしっかり聴いているわけではないので的はずれであればすみません)
山下さんの作品、自分が聴いたのはこの1枚のみで、数年後のRoyal Straight Soulシリーズなど実力派も参加するコンピ盤に加わっていればその後の活躍度合いにも違いが出ていたのではと返す返すも残念に思います。時流に乗るより、自分の音楽を大事にしたかったのでしょうか?配信を許可したようで、本作、Amazon Musicにもありますのでぜひ聴いてみてください。

<ギターの聴きどころ>

David T.は、2,8,10 を除く9曲に参加しています。音量も大きく、少しコーラスがかかったようなトレブリーなサウンドがクリアに聴こえます(サウンド的にはやや作り込み過ぎ、David T.の持ち味が薄れてしまった感は否めません。)。参加曲、David T.ならではのフレーズが盛りだくさんでどの曲も聴きごたえがありますが、中でも3.でのプレイが尽き抜けています。同じ80年代のBobby Womackの”The Poet”や、上田正樹さんの "No Problem"でのプレイと張る名演と思います。できれば、全曲David T.の色で染めて欲しかったのですが、8や10,11でのDavid T.以外のギタリストのディストーションサウンドでのソロなど、セールス面での考慮から時代に合ったサウンドメイキングも狙った?
2019年までは自身のHPも更新されていましたが、その後どうされているのでしょうか?





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡    
お酒のお供度♡♡♡♡  

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