Bobbi Humphrey / Freestyle (1978) -Eric Gale

Galeのもう一つの個性であるカッティングがたっぷり聴けます。

 1. Home-Made Jam
2. My Destiny
3. I Could Love You More
4. Sunset Burgundy
5. Freestyle
6. If You Want It
7. If You Let Me
8. Good Times




Bobbi Humphreyの'78年の作品です。Jazzフルート奏者で、Blue Noteに”Blacks And Blues”や”Satin Doll”などの名作を残した後、Epicに移籍後の2作目になります。制作体制も一新され、Ralph MacDonaldがプロデュースを担当、その人脈でTee,GaddなどStuffのメンバーやプロデビュー直後のMarcus Millerなど豪華な顔ぶれがバックを固め、Stevie Wonderのゲスト参加も花を添えています。
David T.参加盤探しの中で'98年のCD再発時に”Black~”を購入、その後本作の存在も裏ジャケにGaleの名前が書かれていることも知りましたが、CD再発されていなかったためか高価で購入を見送っていました。ようやく'08年にCD化され、1,800円という値段にも惹かれて珍しく新品で購入しました。BN時代より軽めな印象は受けつつも、フルートはもちろん可憐な歌声はアフロ田中なジャケットの”Black~”よりむしろ本作でこそ映えるのではと感じており、結構愛聴しております。


<ギターの聴きどころ>

Galeは全曲に参加していますが、ソロや目立ったオブリはありません。しかし、アップやミディアムでのザクザクとした重みもキレもあるカッティングは、18インチのSuper400から繰り出される生音も混じったようなシャープなサウンドや時折使われるフェイザーとのエフェクトともにGaleのユニークなプレイの一つであり、80年代以降のストラト+コーラスの没個性のバッキングとは一線を画しています。また、本作では左をカッティングのメインにしながら右でひっそりとシングルトーンのリフを入れたりしていてアレンジ面でも工夫が施されています。Bobbiネキ自身のヴォーカルがフューチャーされたスロウの3でのバッキングも控えめながら味わい深さを感じさせます。
唯一のアコギソロがある8は、David Spinozzaに任せています。決して弾きすぎない渋いプレイですがよく歌っています。まあ、Galeが弾くと感情過多になってしまい、曲に合わなくなってしまう可能性もあるのでRalphさんのいい選択だったかもしれません。
秋に向けて、Galeの個性的なカッティングとともに涼しげなフルートのサウンドをぜひ聴いてください。


Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡

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