Gato Barbieri / Caliente! (1976) – Eric Gale

 Galeはバッキングだけですが抜群の存在感です。

A1. Fireflies
 2. Fiesta
 3. Europa (Earth's Cry Heaven's Smile)
 4. Don't Cry Rochelle
 5. Adios — Part I

 
B1. I Want You
 2. Behind The Rain
 3. Los Desperados
 4. Adios — Part II

 


 
Gato Barbieriの'76年の作品です。アルゼンチン出身ということもあり、ラテンの情熱と哀愁をもつブリブリのサウンドが特徴のサクソフォン奏者です。本作は時流を反映してFusion風味を強めた転換期の作品で、Herp Alpertのプロデュースの元、N.Y.のスタジオミュージシャンが集められ、ストリングスを加えて録音されています。バックのサウンドは変わっても主役の熱いサックスは変わることなく、A3やB1のマイナー調の曲など下世話な程に泣き、吠えまくっています。なお、アルバムタイトル"Caliente!"はスペイン語で「熱っ!」のようで、Gatoのサウンド、プレイを的確に表しています。
Gatoの作品は、裏ジャケにGaleの名前を発見して、まず"Euphoria"を購入、余りの濃さに驚きつつも、クセの強い物好きの自分にはドンピシャで、他の作品も集め始めました。本作も、裏ジャケにGaleの名前があり、しかも前述の通りA3,B1のカバー曲が入っていて一体どんな仕上がりになっているのか楽しみにしながら購入しました。いつものユニオンの安箱でした。





<ギターの聴きどころ>

裏ジャケには、ギターはGaleの他にDavid Spinozza,Joe Beckの名前が書かれています。早速聴き始めると、悪い予感が的中し、左右からGaleっぽいサウンドが聞こえてきます。カメレオンのようなSpinozzaがここでもGaleに寄せたサウンド・プレイをしてきています。(Arethaの作品などでDupreeと組むとDupreeに寄せたサウンドとプレイです。なぜ???ギター界の栗田貫一?)聴き進む中で、カッティングの太さやキレ、クセの強さなどから、基本左がGale,右がSpinozzaと思います。
A1,ずいぶんと熱いホタルだと思いました!左のGaleのザクザクのカッティングやシングルミュートもクールさと熱さが同居しています。
ラテンのA2,ガットギターはJoe Beckでしょうか?
Santanaの名曲A3,一歩間違えるとサムテイラーになってしまうところを、ブリブリの音色がより慟哭の度合いを高めています。。中間部はSpinozzaと思われ、Galeの入れるミュートのオブリはほんの少ししか登場しませんが絶妙です。
イントロのダブルストップのオブリなど、A4だけは右がGale?
小曲のA5は、エレクトリックがGale,ガットがJoe Beckでしょうか?
ふたたびエロ哀しいB1,左右のカッティングのコンビネーションです。右で細かく刻むSpinozzaに対し、Galeは前半では2拍4拍中心に大きく刻みますが、リズムを引っ張っています。さすが!
B2では、左がカッティング、右がシングルミュート中心です。右、Galeに寄せてますね〜
B3でもコンビネーションです。
本作ではGaleはソロはなく、オブリも必要最低限ですが、大きな存在感を感じさせます。でも、A3の中間部はSpinozzaではなくGaleの泣き節でやって欲しかった!


 


Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡
エロ哀しい度♡♡♡♡♡

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