David Newman / The Weapon (1972) – Cornell Dupree

ここでも似ている二人のサウンドとプレイ。Raineyのベースの方に耳を奪われます。

 1. Missy
 2. Seems Like I Gotta Do Wrong
 3. You Can't Always Get What You Want
 4. Yes We Can
 5. Happy Times
 6. Drown In My Own Tears
 7. Freedom For The Stallion







David "Fathead" Newmanの'72年の作品です。Texas出身のサックス奏者で、Ray Charlesとの長い活動に加え、多くのセッションに参加、リーダー作も何枚も残しています。本作は、Bernard Purdie(Ds)や、Chuck Rainey(B)のリズム隊はじめ、Dr.Johnなどその筋の達人たちをバックにレコーディングされ、Atlanticよりリリースされています。(詳細はWikiを参照ください)
本作は、2013年に日本で1000シリーズの一つとしてCD再発された際に、誰かもわからずに参加ミュージシャンを見て購入しました。後で知ったのですが、同郷のT-Bone Walkerや、Lowell Fulsonのバックも努めており、調べてみたら結構手持ちのレコードに結構参加していました。Hank Crawfordと共通するBluesフィーリングを感じるお気に入りのサックスプレイヤーです。ジャケットもサックスをWeaponとして拳銃のように三揃いのスーツの内ポケットに忍ばせていてかっこいいではないですか!まだリーダー作は数枚しか聞いていないのでこれからどんどん他の作品も聴いてみたいと思います。



<ギターの聴きどころ>

ギターは、DupreeとDavid Spinozzaです。困ったことに本作での二人のプレイもサウンドもまたしても似通っていますが、基本、左がDupree、右がSpinozzaと思います。
1発目から飛ばします。Purdieと思われるドラムのタイトなビートとRaineyの自在に弾むベースがリズムのウネリを作り、その上に主役の熱いブロウが乗り、Dr.Johnの転がるピアノが絡みます。ギターの二人はコンビネーションのカッティングで、左がややルーズ、右がシャープな組み合わせです。
スロウの2はDupreeのタメた泣きのイントロから入り、主役も泣き節を重ねます。コードプレイの間に入る左のダブルストップやハーモナイズドチョーキングのオブリが印象的です。
3はストーンズのカバー(原曲を聞いたことがありませんが)です。この曲でもギターは左右でコンビネーションバッキングです。中盤、1拍づつ交互にプレイするところなど息が合っています。しかし、後半の女生の声は子供がいるところで聴けないですね。
フルートを手にする4でも右は割とキッチリとビートを刻むのに対し、左は弾いたり弾かなかったりフリーです。Dupreeさん、曲を予習してこなかった?
ライブ仕立ての5, Dr.Johnの転がるピアノが印象的ですが、ギターはほとんど聴こえません。
Sax奏者が好んで取り上げる6,続くスロウの7、Dupreeのオブリやソロを期待しましたが、控えめな参加です。Dupreedさん、酔っ払ってしまった?
このLPのもう一人の主役は、Chuck Raineyではないでしょうか?ドラムとのコンビネーションでGrooveを作りながら柔らかい音色で
ボンボンスッポンポンと自在に弾みまくっていて、自分はベースは遊びで触る程度なのですがついつい耳がそちらに行ってしまいます。こういうベースを聴くと、Marcus Millerのような弦たった今張り替えましたというようなバビンバビンのサウンド聴きたくなくなります。
できれば、大音量で、スピーカーから聴きたい作品の一つです。




Emotional度♡♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡ 
お酒のお供度♡♡♡♡  

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