David T. Walker / Going Up! (1969)

美しいメロディを情感たっぷりに奏でています。

 1. Can I Change My Mind (Tyrone Davis)
2. My Baby Loves Me (Martha & Vandellas)
3. Since You've Been Gone (Baby Baby, Sweet Baby) (Aretha Franklin)
4. I'm Going To Make You Love Me (The Temptations)
5. Medley: You Don't Know What Love Is/This Guy's In Love With You (Standards)
6. Stormy (Classics)
7. Bad Bad Whiskey (Amos Milburn)
8. Going Up
9. Tip Toe Through The Tulips With Me (Tiny Tim)
10. Watch Out, Dynamite
11. Baby I Need Your Loving (The Four Tops)




David T.の'69年の作品です。前年のソロデビュー作"The Sidewalk"に続く2ndソロで同様にRevueレーベルからのリリースです。前作がオリジナルとカバーを取り混ぜたJazz寄りの内容でしたが、本作では同様にインストであるものの8,10以外は全てカバー(曲名の後ろにカッコ書きしました)で、ルーツの一つでもあるR&B色の内容になっています。Motownのハウスバンドに在籍していた頃の録音で、バンドメンバー誰もが知っている曲を多忙の合間に手軽に録音する一方、ストリングスやホーンを入れてヒット曲をカバーすることで売れ線を狙う意図もあったのかもしれません。
4枚目の"David T. Walker",5枚目の”Press On”,6枚目の”On Love”は、値段はともかく店頭で見つけてなんとか入手していたのですが、1~3枚目までは見かけることも聴いたこともなく半ば諦めかけていたところ、なんと97年に日本のP-VineからCD復刻、しかも本作はLP未収録の11が追加されており、金欠顧みず3枚まとめて購入しました。
P-VineにはBluesやSouthern Soulの名作復刻でも大変お世話になっており、感謝感謝です!

<ギターの聴きどころ>

1枚目〜3枚目までまとめて聴き、すでにスタイルが確立されていることに驚きました。初聴では1枚目のJazz,3枚目のFunk-Rockテイストのインパクトに比べてジャケットも含め地味な印象を受けました(音量も少し小さめ?)が、知っている曲も多く、個人的には最も気に入りました。
キャッチーなメロディーを美しいサウンドで情感たっぷりにプレイする各曲、とにかく聴いてください、としか言いようのない素晴らしさです(個人的には7や9,10でのWahの使用は余計な気がしましたが、次作での多用と比較するとまだまだ隠し味程度です)。オリジナルとの聴き比べも楽しく、David T.のギターがヴォーカルと同等以上の表現力を持って歌っていることが再確認できます。
なお、5は”Beloved”で、7は”Soul Food Cafe”で、8は”Ahimsa”で、20年以上の時を経てカバーされています。こちらもサウンドやタッチの違いなど、聴き比べてみてください。

本作の表裏、3枚目のジャケットについての考察(妄想です)
:Motowにこき使われるのも嫌気が刺したんでそろそろ音楽から足洗ってカタギの仕事につくか!モミアゲも剃ったし、白いワイシャツにネクタイ締めて銀行の面接行ってきま〜す。
:面接落とされちゃった・・・(膝を抱えて落ち込む)
3枚目:やっぱり俺には音楽しかない!ネクタイもスーツもいらん!吹っ切れてモミアゲとアフロ復活!胸毛も見せちゃう!

(おまけ)40年後:
Wear My Love:う〜ん、すっかり髪の毛が寂しくなったな〜。スーツは復活したのに!Amhisaの頃、Juneと一緒にギロッポンでボディコン娘と遊びすぎたのがいけなかったかな〜。Wear My Wig!

つまらないネタですみません・・・・



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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