Fuse One / Silk (1981) - Eric Gale
大物揃いのジャムセッションです。(Galeのソロはありません)
A1. Silk 2. In Celebration Of The Human Spirit B1. Hot Fire 2. Sunwalk Fuse Oneの'81年の作品です。メンバーを固定せず一人一人がリーダーアルバムを出せるようなメンツを集めたユニットで、2作目に当たる本作では前作でも参加しているStanley Clarkを核とし、Creed Tayloのプロデュース、Nduguのアレンジの元、熱いジャムセッションが繰り広げられています。 90年代の中頃、UnionのFusion箱漁りでGaleの名前を発見し、ワンコインで入手しました。先月からリットーミュージックでギターマガジンバックナンバーのサブスクが始まっているのですが(私も早速申し込みました)、創刊年度の1981年のリリース、バッチリ記事(レコード評)と広告が出ていました。自分は当時中学生になったばかりでリアルタイムでは聴いていない(ギターマガジンも立ち読み程度)のですが、発売当時も注目度が高かったことに驚きました。(ギターマガジンのサブスク、GaleやRay Parker Jr.のインタビューやDavid T.の紹介など、他にも今見ても新鮮な記事がたくさんあり貴重です。iPhoneやiPadなどでどこでも読めますので皆様もぜひ!決してリットーミュージックの回し者ではございません・・・)
<ギターの聴きどころ>
Nduguのバスドラ4つ打ちと Ronnie Fosterのアコピに続き、Galeのディストーションサウンドが飛び込んできます。
"Fusion Super Jam"のところでも書いたとおり、音の伸ばし方、切り方などCarlos Santanaとの共通性を感じます。Galeにソリッドを、Santanaにハコを弾いて貰えば面白かったのに、などと妄想してしまいます。ソロ回しがたくさんあるのに、Galeはテーマだけでした。
続くA2は、Stanley Clarkeのベースソロが大活躍しますが、Galeの音は聴こえません。ベースソロの部分、本当はGaleが弾くはずだったのでは?(妄想&願望です)
メロウさも感じられるB1では、フェイザーを咬ましたシュワシュワカッティングで効果音的なプレイも交えながらGrooveを作ります。ここでもソロはなく残念!
B2では"Breezin'"以降、スター街道まっしぐらのBensonが登場します。Benson登場前の左のコードプレイ(ミュートやブラッシングを抑えたジャカジャカカッティングです)はGaleと思います。Bensonがハーモニープレイで参加する頃には音を切ったカッティングに変わっています。中盤以降、Bensonがピロピロリンの早引きソロをプレイする頃には気配を消してしまいますが、Bensonのソロが終わったらカッティングが復活しました。
即興性の高いセッションとして、個々人のソロがフューチャーされる構成ですが、Galeのソロがないのが物足りませんでした。
以下はまたしても私の妄想です。
Creed Taylor:今回はBensonも呼んだぞ!なにしろ私はCreed Taylorだからな!
Benson登場:やあやあ、地味なバックミュージシャンのみなさん、今日は僕のためにありがとう!スーパースターのベンソンです。忙しい中、Taylorさんがどうしても頼むのでやって来ました。でも、この後もスケジュールがパンパンなのでさっさと録音しちゃいましょう!!
Gale:相変わらず気に喰わない野郎だ!(不機嫌にコード鳴らす。ジャカジャカ)
Benson:Galeさん、相変わらずクサイプレイですね〜。僕みたいに華麗に弾けないですか?ピロピロリン
Gale:不愉快だ!アイツとは一緒にやりたくない。俺はもう帰る。
Stanley Clarke音楽監督:Galeさん、帰っちゃった!まだA2のソロ録り終わってないのに・・・
Benson:僕がもう1曲弾いてもいいけどギャラは高いよ!貧乏会社のCTIじゃ払えないと思うけど!
Creed Taylor:Stanley君、監督の君が責任取ってGale君の代わりにソロを弾きなさい。ベースはもう一人若造のMarcus Millerを呼ぶから!なにしろ私はCreed Taylor様だからな!
そして、A2にはGaleの弾くはずだったソロをStanley Clarkが弾いたのでした。
(フィクションです。毎毎くだらない妄想ですみません。)
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