George Benson / Livin’ Inside Your Love (1979) – Phil Upchurch

悦に入るBensonと冷ややかなUpchurch!作品そのものはサウンドはMellowです。

A1. Livin' Inside Your Love
 2. Hey Girl
 3. Nassau Day

B1. Soulful Strut
 2. Prelude To Fall
 3. A Change Is Gonna Come

C1. Love Ballad
 2. You're Never Too Far From Me
 3. Love Is A Hurtin' Thing

D1. Welcome Into My World
 2. Before You Go
 3. Unchained Melody



 
George Bensonの'79年の作品です。Breezin'の大ヒット以降ヴォーカルにも本腰を入れ出し、本作では実に半分以上が歌物です。Mellow路線も進行しこの作品でひとつのピークに達したのではないかと思っています。(次作の”Give Me The Night"ではQuincy御大と共にブラコン路線に走り、その後は歌中心でギターがオマケになってしまいます。でも決して嫌いではありません。)
本作は、Tommy LiPumaのプロデュースの元、GaddやWiLL LeeなどのN.Y.勢が中心となった豪華なメンバーがバックを務め、2枚組のボリュームでリリースされました。(余談ながら、LP2枚組というのは重量感や値段と相まって高級感と存在感があるように感じます。外袋にしまうとき面倒ですが。)
本作も、90年代の頭だったかと思いますが、Fusionブームが去ってCDがすっかり定着していく中、Breezin'以降の他のLPともども叩き売られているものを救出しました。大好きなSam CookeのB3も入っていて、当時はBenson先生のギタープレイにも興味があった(今は諦めました)ので、結構ヘビロテしました。Benson先生の作品の中で1、2を争う聴きやすさでは?今でも時々聴いています
しかし、ギターも歌も超一流、ルックスも悪くなく、天は二物も三物も与えていますね。もちろん才能だけではない本人の努力もあるのでしょうが。
   

<ギターの聴きどころ>

本作でもUpchurchがRhythm Guitarとして入っています。主役のBensonが難しいフレーズを涼しい顔でサラリと弾いてたり、ドヤ顔・流し目で気持ち良さそうに歌っている中、時に小技をかましながらも実に淡々とバッキングに徹しています。
A1、オリジナルのEarl Klughよりテンポを上げてGroovyに迫り、ヴォーカルも自分自身、かつて師弟関係にあったオリジナル作者をお供に従えて甘いサウンドで弾きまくり、歌いまくりで本人も気持ちいでしょうね。先輩のご満悦に動じずに我が道を行くKlughも立派です。!Upchurchも参戦すればよかったのに!この曲でも聴かれるオクターブ+αのフレーズ、松木さんもライブではよく使ってました。(Bensonは音符の匂いがして好きじゃないと語っていましたがまんざらでもなかった?)
Carole King作のA2,Upchurchはミュート気味のカッティングの間にヴァイオリン奏法を噛ませ、悦に入ったBensonのヴォーカルを盛り立てます。
Ronnie Foster作のインストA3,ここでもMellow風味ながらソロでは快調に飛ばします。UpchurchのWahバッキング、地味なんですが、三連やユニゾンチョーキング入れたりして結構遊んでます。
多くのカバーがある(Chickenshackも)B1、当たり前ですがここでもギターが主役で弾きっぱなしです。原曲の軽やかさはそのままに、先生のくどさが隠し味どころか全体を覆ってしまいました。Upchurchは短く切ったカッティングですが、やはり後半には三連を入れて遊んでいます。(山岸さんもよくやるやつです)
B2もRonnie Foster作で、リリカルなメロディが印象的ですが、メロディの合間を縫って、ついつい高速駆け上がりフレーズを入れずにはいられないようです。ここでもUpchurchは我慢のカッティングです。
大好きなB3,ここでは先生はギターを置いてヴォーカルに徹しています。Upuchurch,キャリアの初期では、R&Bセッションにも多数参加していただけあって、見事なSoulバッキングです。ソロは弾かせてくれなかったんですね。後半アップテンポになってユニゾるかと思いましたが先生も我慢したようです。
その代わり、次のC1ではイントロからスキャットでユニぞってシャウトも聴かせます。UpChurchは地味に聴こえるカッティングですが、やはり隙を狙って、三連系をかましてきます。中盤のソロ、スキャットすごいけどくどい!
C2、Wesの後継者とみなされた時期もあるBensonだけあって、オクターヴ奏法で聴かせます。しかし、後半はペロペロリン奏法になります。地味にカッティングを続けるUpchurchもエンディング付近で三連+ヴァイオリン奏法で一矢報い?ます。
C3では、ヴォーカルのバックで、カッティングだけではなくアルペジオによるコードの崩しなど、結構フリーにプレイしています。
先生自作のD1では、いい気分の先生の後ろで、ダブルスストップや、他のリズム隊と一緒にキメの多いリズムで応酬します。
D2も先生は弾きまくりますが、UpchurchはWahサウンドで地味にカッティングします。個人的にはこの曲でWah使う?と思うのですが
意外と合ってます。
Blue Eyed Soulの走りの大スタンダードD3では、先生はギターを置いて「俺ってうまいだろ!」とばかりに思いっきり抑揚をつけて歌います。(昔、スナックにてマイク離さず歌い密かに他の客から嫌われているオヤジいませんでしたか?)
こういう曲でこそ、Upchurchの多彩で繊細なバッキング期待したのですが、思いのほか地味でした。
すっかりいい気分で弾きまくり歌いまくりの先生に対して、淡々とバッキングしつつところどころ蜂の一刺しをかますUpchurchの対比が面白いです。Upchurch,案外皮肉屋で喰わせモンかもしれません。
絶好調の先生、 次作では御大Quincy Jonesと組んでブラコンに走ってしまいますが、そこにUpchurchの姿はありませんでした。
ギャラはいいけど、もうアイツとはやっとれんわ!という感じだったのでしょうか?(推測です。なお、Upchurchが2歳年上です)その後はRitenourやPaul Jackson Jrが盛り上げ役に呼ばれています。

なお、本作では内ジャケに先生と愛機の2ショットがあります。GB10、1977年からエンドースされ45年にも渡り使われているとは余程の名機なのでしょう。私めは一度も弾いたことがなく、最近では中古価格も上がってきてしまいましたので宝くじでも当たらない限り買えません。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡ BGMにもなります
酒のお供度♡♡♡♡ 
Benson先生のいい気分度💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖💖

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