Hank Crawford / Portrait (1991) – Jimmy Ponder

ハコの400からアンプ直結で抜群の表現力!

1. Tanya
2. Count Every Star	
3. Planting The Blues	
4. Happy Faces
5. Don't Know Much
6. Send For Me	
7. To Love Again	
8. Since I Fell You
 


 
Hank Crawfordの'91年の作品です。弊ブログでGaleDupree参加作として取り上げる回数が多く、10回目の登場となります。'50年代からB.B.KingやRay Charlesとの共演などで活躍し、自身のリーダー作も40枚以上をリリースしています。本作では、80年代以降共演することが多いJimmy Ponderをギターの相方にし、テナーにDavid "Fathead" Newman、オルガンにJohnny Hammondを迎えてBluesyな曲やメロウな曲をアルトで歌い上げています。
90年代の頭からPonderのリーダー作、参加作を集め始め、その中の1枚として立川の珍屋で95年ごろ中古盤を購入しました。主役はハンクロ、オルガンも入ったシンプルな構成、大好きな2や8も入っており、大きな期待を持ってレジに向かいました。

<ギターの聴きどころ>

オルガンにのイントロでBluesyな1が始まります。Ponderは2拍4拍を刻むだけのシンプルなバッキングですがそれだけで味わい深さを感じさせます。オルガン、テナーを引き継いでソロに入ります。ローポジションで指で弦を弾くフレーズから、ハイポジションでのチョーキングへ徐々に移行し、繰り返しフレーズで盛り上がっていきます。今曲で終始唸り声が聞こえていますが誰?
Grant Greenも取り上げたメロウな2、この曲でも主役のバックでコードを刻むだけのバッキング、400の箱鳴りが感じられます。続いてソロに入りますが、恐らくしと仰いだであろうGrant Green同様、シンプルにしかし情感たっぷりにタメタメに歌い上げています。太弦で上がりきらないチョーキングがいい感じです。
3もBluesで、低音弦をタメながらバキバキ言わせ、後半は高音部に移行、繰り返しフレーズで締めくくるソロがインパクト大です。
4もシャッフルのJazzBluesで、Jazzyなバッキングと繰り返しフレーズ多用のソロです。ここでも唸り声が!
再びスロウの5,ここでもバッキングは2拍4拍を刻むだけで余計な音は必要ない感じです。ソロはやはり指弾きで、タメとピッキングで箱を鳴らすメロウなプレイです。
6もBluesですが、ソロはオクターブ奏法でJazzyに決めます。
7のスロウはコードの流しが基本ですが、アルペジオや経過音、タイミングなどで変化をつけています。ここでのソロも短いながらメロウです。
大好きな8、予想に反してスロウではなく、ミディアムテンポでしたがこのアレンジもいい感じです。ここではバッキング・ソロとも唯一コーラスをかけたサウンドで、タッチ勝負の人なのでエフェクト不要と感じますが、プレイ自体はダイナミクスを感じさせる美しさです。
サウンドやプレイでの個性(クセの強さ)GaleやDupree、David T.には一歩及ばないかもしれませんが、表現力や味わい深さでは決して引けをとりません。リーダー作、参加作ともいいプレイがたくさんあります。地味〜(Jimmy)なところもありますが、是非聴いてみてください。






Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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