Gene McDaniels / Natural Juices (1975) – David T. Walker

控えめな参加ですが思いのほかFunkyです。

A1. Feel Like Makin' Love
2. Lady Fair
3. Natural Juices
4. Can't Get Enough Of You
5. River


B1. Shell Of A Man
2. Dream Of You And Me
3. Waterfall
4. Honey Can You Know
5. The Perfect Dream




Gene McDanielsの'75年の作品です。Roberta FalckのA1の作者として知りましたが、調べたところ60年代にPopシンガーとして幾つかのヒットを放ち、その後はシンガーとしてだけでなくソングライター・プロデューサーとしても活躍、New Soul期に社会的メッセージ性の強い名作を残しているようです。本作も自身がプロデュース、N.Y.勢の腕利きを集めた豪華なバンドに、L.A. 勢を加えたメンバーで録音されています。
'90年代の頭に購入しました。減量中のボクサーのような表裏のジャケットのインパクトに手にとって見たところ、Robertaだけでなく、多くのカバー曲があるA1(弊ブログでもMarlena ShawMarlene,今井美樹さんなど何度も登場しています)が入っていました。まだフリーソウルムーブメントで再評価される前だったためか、1000円ぐらいで買えた記憶があります。

<ギターの聴きどころ>

二つ折りの内ジャケには歌詞ともにクレジットがあり、先に記載した通りの豪華なメンバーにDavid T.が名を連ねていました。嬉しいサプライズ、個別のクレジットはありませんのでどの曲に参加しているのか、早速針を下ろします。
A1,イントロもなく朴訥なヴォーカルがスタートします。曲の持つエロティックさや哀感はあるもののやや地味な印象を受けました。ギターは数本重ねられており左右から聴こえていますが、David T.が入ってくるのは3コーラス目からで、小音量ながら頭からテロリロの独特のフレーズで参戦してきます。その後もブリッジ部ではダブルストップと低音弦の組み合わせによるFunkyなオブリを突っ込み、曲にスパイスを加えています。Marlena姐御やRainey Walker Bandとのフレーズの違いを聞き比べるのもファンには楽しみの一つかと思います。
タイトル曲のA3では、Donald Byrdのアルバムで聞かれるようなGroovyなカッティングを左から聴かせます。後年はあまり聴くことができないプレイですが、甘さだけではないことを証明するようなノリの良さです。
聴く限りではDavid T.の参加はこの2曲と思います。(B4の後半のWahもクサイですが。)
ギタリストは他にバンドとしてBilly Connors(Bill Conners?)、 Mean Dean Parks(Dean Parks?)が、ゲストとしてRoland Batistaが名を連ねています。それぞれアップではキレの良さを、スロウでは味わい深さを感じさせるプレイです。A5の後半のドライブサウンドでのソロやオブリ、初期のCarltonを思わせるところがありますが、おそらくDean Parksが弾いているものと思われます。
McDanielsはフリーソウルで再び脚光を浴びたものの、その後は地味な活動にとどまったまま’11年に亡くなりました。本作もその後あまり見かけることはありませんが、最近はサブスクにもあるようですので、ぜひ聴いてみてください。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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