Marlena Shaw / From The Depths Of My Soul (1973) – Cornell Dupree

名唱に感謝しご冥福をお祈りします。

 1. Prelude / I Know I Love Him
 2. Hum This Song
 3. But For Now
 4. Easy Evil
 5. The Laughter And The Tears
 6. The Feeling's Good
 7. Wildflower
 8. Just Don't Want To Be Lonely
 9. Waterfall
10. Say A Good Word
11. Time For Me To Go



 
Marlena Shawが19日に亡くなられたようです。享年81歳、ご冥福をお祈りするとともに、多くの感動を与えてくれたことに深く感謝し、'73年の作品を紹介させていただきます。66年にシングル盤でレコードデビュー、初アルバムは68年リリース、本作は通算4枚目、BlueNote移籍後では2枚目となります。前年の”Marlena”同様、プロデュースをGeorge Butler、アレンジをWade Marcusが担当し、N.Y.を中心としたミュージシャンをバックに2日間にわたって録音され、カバー曲を中心に歌い上げています。
本作もLPはなかなかいい値段だったため購入を見送っていたところ、'13年にブルーノートBNLAシリーズとして999円で発売され、急いで購入しました。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケにはクレジットがあり、すでに老眼が始まっていた目でもかろうじてDupreeの名前が見えましたが、流石は日本盤、1000円未満でも手を抜くことはなく、インナーに読みやすい大きさで補足されていました。(購入する層が老眼世代だということを理解した対応と思います。あるいは制作層も老眼世代?)それによると、ギターはDupreeの他にCarl Lynch,Gene Bertoncini,Hugh McCrackenと書かれています。個別曲のクレジットはなく、オーバーダビングされたというホーンやストリングスの影に隠れてギターは全般的に控えめですが、聴く限りではDupreeは1日目に録音された曲のうち4,5,6,9,11に参加しているのではと思います。
Carltonや弘田三枝子さんもカバーした4,右のコードとダブルストップなどのオブリを交えたような粘っこいプレイはDupreeでしょう。続くスロウの5では右にひっそりと聴こえる程度です。6では、左に引っ越してオブリを入れています。
メロウなミディアムスロウの9でもダブルストップを主体とした特徴的なバッキングが左から聴こえます。左右のコンビネーションですが右はHugh McCrackenでしょうか?
ラストの11もダブルストップの焦らしを多用した味わい深いプレイです。
2日目の7や10のWahプレイも怪しいですが、フレーズが微妙に違う気がします。
ギターの目線ではこれまで取り上げた”Who Is This Bitch, Anyway?”(David T.,Carlton)、”Let Me In Your Life”(David T.)、"Marlena"(Dupree)は興味深い名作で、David T.のソロにも参加していますが、80年代以降のギターレスのバンドでのライブ盤などでもMarlenaでも円熟したヴォーカルが聴けます。David T.との再来日を渇望していましたが、叶わぬ夢となってしまいました。残してくれた名唱を大事に聴き続けたいと思います。

Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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