Sadao Watanabe / How’s Everything (1980) – Eric Gale
![](https://session-guitarist.net/wp-content/uploads/2021/09/Hows-Everything-e1631157360253.jpg)
Gale ファンも楽しめる貞夫さんの名ライブです!
A1. Up Country 2. Mzuri B1. Tsumagoi 2. All About Love 3. Nice Shot C1. Seeing You 2. No Problem 3. Boa Noite D1. Sun Dance 2. M&M Studio 3. My Dear Life '80年の日本武道館のライブ演奏を2枚組LPにまとめています。本作もまた豪華なメンバーで、 Drums : Steve Gadd Bass : Anthony Jackson Percussion : Ralph MacDonald Guitar : Eric Gale、Jeff Mironov Keyboard : Dave Grusin,Richard Tee Trumpet : Jon Faddis Orchestra : The Tokyo Philharmonic Orchestra 貞夫さんの実力や人脈によるものだと思います。当時はすでに武道館でのライブがミュージシャンとしてのステイタスであり、Jazzミュージシャンで実現できたことは、当時の貞夫さんの人気の程が窺えます。後年、CDが再発された際に尺の関係でカットされた内容があるなど物議を醸しましたが、私めは、CD復刻で値下がりしたLPを購入したので被害を免れました。当時は猫も杓子もCDだったので、価値のあるレコードが値崩れし、自分のようなアナログ派(ただし高くないやつ)には、別の面でありがたい時期でもありました。とはいえ教訓: ライブ盤はひっくり返すときが興醒め(特に2枚組!!Otis Clay などもそうですよね・・・)
<ギターの聴きどころ>
Galeが右、Minorovが左です。
A面は、当時貞夫さんがハマっていたアフリカ音楽を取り入れた内容です。A2は「Good」のスワヒリ語のようです。ギターソロはあちこちでGaleと紹介されていましたが、Galeはこんな滑らかには弾かないので明らかにJeff Mironovでしょう。(他の作品でもGaleっぽいプレイが聴けますが、自ら望んでやっているのか、求められてやっているのかはわかりません。山岸さんがDavit.T への敬愛から真似て弾くのとは違う気がします)
B面は、オーケストラに導かれて貞夫さんの美しいフルートでスタートします。続くB2.も叙情的なメロディです。これらの曲にGaleのネバっこいオブリがハマるので、音楽とは不思議なものです。B3.は一転してアップとなります。リズム隊の作るGrooveに乗って、いつになく熱い貞夫さんのブロウが聴けます。俺と同じステージでギターを弾いていいのはDupree だけじゃ!と言わんばかりにGaleもカッティングにソロにと弾きまくりで、Mironovが霞んでしまいます、(松木さんのように、ほんとに言ったかはわかりません)
C面は、Galeの泣きがたっぷりのスロウからスタートします。くど美しいプレイです。C2はポップな曲調で、Mironovのカッティングからスタートします。コーラスが深くかかったソロはGaleにしてはスムースで、Mironovが影武者で引いているのでは?などと思っていしまいます。あるいは、Galeが触発された? 続くC3はボサノバ調で、アコギのバッキングもソロもMironovでしょうか?
D面は、電子音(誰が弾いている?)に左右のリズムギターが絡むGroovyなナンバーからスタートします。会場の盛り上がりも見えるようです。軽快なサンバを挟んで、感動的なラストを迎えます。ここのでの哀感たっぷりのギターもスムースで、二人を足して2で割ったような感じです。イントロがMironovでソロがGaleでしょうか?二人とも、スタジオ盤でも参加しているので聴き比べも楽しいです。
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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