Ashford & Simpson / A Musical Affair (1980) – Eric Gale

バッキング職人としてのGaleの存在の大きさを感じます。

A1. Love Don't Make It Right
2. Rushing To
3. I Ain't Asking For Your Love
4. Make It To The Sky


B1. We'll Meet Again
2. You Never Left Me Alone
3. Get Out Your Handkerchief
4. Happy Endings





Ashford & Simpsonの'80年の作品です。’60年代のMotownを支えた名ソングライターコンビとして有名である一方、’60年代にはシングル3枚出しており(あまり話題にならず売れてもいないようですが)、以降も73年の”Gimme Something Real”以降、ほぼ1年に1枚のペースでアルバムをリリース、チャートを賑わしたおしどりデュオでもあります。その中で、本作は次作の”Street Opera”共々セールス的にはゴールドを逃し、比較的地味な作品ではありますが、逆に派手さはない分、美メロや落ち着いたアレンジなどをじっくり味わえる作品だと思っており、大ヒットした一方で電化が進んでしまった"Solid"などよりは気に入って聴いています。
Ashford & Simpsonのレコードは80年代のものは安箱の常連で、'00年代の頭ごろ本作もその中から入手しました。現在ではレコード再評価のためかユニオンでも安箱の中身はかつてほど充実しておらず、本作もエサ箱で見かける事はなくそれなりの値段でないと買えないようです。

<ギターの聴きどころ>

裏ジャケにはクレジットはありませんが、インナーには個別曲のクレジットがあり、各曲にGaleの名前が書かれています。フュチャーされたプレイを期待するも、本作では”Is It Still Good To Ya”以上にバッキングに徹しています。しかし、これが実にいい味を出しています。フェイザーを噛ませたポコポコシングルミュート、ザクザクからサラリまで表情を使い分けるカッティング、間に挟むアルペジオ的なプレイなど強い個性で曲にスパイスを加えています、”Come As You Are”でのような激しいソロはなく、オブリも最小限しかも小音量ですが、B1,B2の後半でのチョーキング,B4でのダブルストップなどは小音量であるにもかかわらず圧倒的な存在感を感じます。”High Rise”以降のGale不参加の作品で物足りなさを感じることからも、本作を含む一連の作品でのGaleのプレイの重要性を強く感じます。バッキング職人としてのGaleの存在の大きさが確認できる1枚、是非聴いてみてください。




Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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