Sadao Watanabe ‎/ Rendezvous (1984) – Eric Gale

くどさほどほどの爽やかなGaleのプレイです。 

A1. Rendezvous
 2. Fire Fly
 3. If I'm Still Around Tomorrow
 4. Cool Breeze

B1. Here's To Love
 2. Maraval
 3. Love Me As I Am
 4. I'm Yours


渡辺貞夫さんの'84年N.Y.録音盤です。全米Jazzチャートでも2位となる快挙を成し遂げ、世界のナベサダとして名を馳せた作品です。
Steve Gadd(Ds)、Marcus Miller(B)、Richard Tee(P)、Ralph MacDonald(Per)、Eric Gale(G)、というバックでRoberta FlackがゲストVoで歌っています。
当時、まだ高校生でしたが、Jazz Life や、Swing Journal、FM誌などで大きく取り上げられていた記憶があります。当時はギターもの・ヴォーカルもの中心に聞いていたのでその頃は価値がわかっておらず、FM等で流し聞きする程度でした。上京してから、Unionのエサ箱を漁っていて、Galeの名前を見つけて購入しました。(当時はこの手のJazz/Fusionはブームが去っていて、数ある名盤もアナログ盤はエサ箱に入っていました。CDに買い替えて売った人も多数いるのでしょう)やはりGaleが参加しているOrange Express、ライブのHow's Everything、松木さん参加のGood Time For Loveなど、すでに貞夫さんのフュージョン系のLPは何枚か聴いていて、このメンバー、どこかでみた事のあるなと思いつつ、早速針を下ろしました。

<ギターの聴きどころ>

A1、逢引きというタイトルからもう少しダークでウェットな曲を想像していましたが、リズムもメロディも貞夫さんのプレイも爽やかでした。Galeのバッキングも、漂うようなTeeのRhodesとは対照的に硬質なサウンドによるキレの良いプレイで、曲にアクセントをつけています。
続くA2は、イントロを聴いてメンバーを思い出しました。まんまGrover Washinton Jr.のバックサウンドでした。貞夫さんの繊細なプレイに合わせて、Galeのギターもホタルのように美しいソロです。(ソロの後半、ちょっと来るかなと思いましたが思いとどまったようです)美しい曲で、Galeのソロも穏やかです。
RobertaのヴォーカルがフューチャーされたスロウのA3は、RobertaのI'm The One同様、いつものフェイザーやディストーションを使ったアクの強いサウンドではなく、コーラスを使った清涼感のあるサウンドで穏やかなプレイです。
続くA4もタイトル通り爽やかな曲調ですが時折入ってくるバビンと響くベースが自分としては違和感あります。でも、Marcusだもの。いつ聴いても新品の弦を今張り替えたよというようなサウンドです。(自分の好みとしてはGordon EdwarsやChuck Raineyなのですが)
再びRobertaのヴォーカル曲B1でも、TeeのRohdesが美しく、リズムが入ってくるとGaleもヴァイオリン奏法やダブルストップ、カッティングで絡んできます。
B2でもキレもコクもあるビールの謳い文句のようなカッティングです。ザクッと切れますが、音が残るようなプレイです。リズムを作るパーカッションとのコンビネーションが見事です。
B3もまんまG.W.Jrのバックサウンドですが、SAXが入ると貞夫さんの哀感漂う繊細なプレイが別の世界に誘います。(例のジャケットの白ワインというより純米吟醸酒の味わいです。日本人だもの。Galeも右スッチャカ刻み、左リフでムードを盛り上げます。
B4もG.W.Jr的な雰囲気を持つ曲ですが、よりBluesyで辛口に感じます。
貞夫さんの一連の作品、また聴き直したいと思います。


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡ ワインもいいけど日本酒も(どっちも二日酔いに注意!)








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