Sadao Watanabe / Fill Up The Night (1983) – Eric Gale

ダークでクールです。

A1. Say When
 2. Rosebud
 3. Fill Up The Night With Music
 4. Dreams Come True

 
B1. Soon Come
 2. Morning Calm
 3. Westside Drive
 4. Side Street

 


 
渡辺貞夫さんの'83年の作品です。'79年の"Morning Island"より、N.Y.勢とのレコーディングが続き、本作もプロデューサーのRalph MacDonaldを核とした一流ミュージシャンがバックを固めています。(Grover Washington Jr.の"Winelight"と被っています。同様に、歌物も入っていてA3でGrady Tateの渋いヴォーカルが聴けます。"Winelight"や"Come Morning"と作りがそっくりでElektraさん、二匹目のドジョウどころか柳の木を変えて三匹目、四匹目のドジョウを狙ってたようです。それが思惑通り当たってセールス的にも成功したようです。次作の"Randezvous"も。泥臭くないクリスタルなドジョウが大量養殖されましたが、それはそれでいいのではと思っています。)
本作も一連の貞夫さんの作品同様、UnionのFusion安箱から購入しました。本作、貞夫さんの作品の中では、ダークかつクールな印象を受けます(A3以外、B1のReggaeですら熱を感じません)。何故に?

<ギターの聴きどころ>

Galeは全曲に参加していますが、前述の通りのクールでダークな雰囲気を乱すことなく、控えめなカッティングやシングルミュート中心でかなり抑えたものになっています。
サウンドもドライブやフェイズはほとんど使用せず、当時大全盛のコーラスサウンドを多用してクリスタル感を演出しています。ちょっと18インチフルアコのサウンドには聞こえません。(まあ、ワウンド弦を張ってアンプを通さなければでかいアコギですよね)
バッキング主体の中で、唯一、B4でソロが聴けますが、同様に硬い(トレブル10、ベース0?)+コーラス+(ちょっとDist)でのパキパキなサウンドです。(フレーズは明らかにGale節なのですが)
冷たさを感じさせるのは、私の苦手なMarcus Millarの張り立ての新品弦の響き(スラップですら冷たい)と、Galeのコーラスサウンドと思います。ベースがChuck RaineyかGordon Edwardsだったらここまでダーク&クールにはならなかったのでは?(クリスタルにもならないけど)
でも、今日のようなクソ暑い夜に冷房がわりに聴くのも乙なものかもしれません。



Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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