Sugar Loaf Express Featuring Lee Ritenour (1977) – Eric Gale
![](https://session-guitarist.net/wp-content/uploads/2021/08/sugar-loaf-express-e1684632867505.jpg)
いつになく熱いGale とRitenour!!
A1. Sugar Loaf Express 2. Morning Glory 3. That's The Way Of The World B1. Slippin' In The Back Door 2. Tomorrow 3. Lady Soul Ritenour は、なんでも卒なくこなす「出来すぎくん」のような秀才タイプの印象を持っており、どのアルバムも悪くないのですが、突き抜けた個性が感じられず、『オール4』的な印象で、本当は何をやりたいのかな?などと思ってしまいます。(燕雀焉んぞ鴻鵠の志を知らずや、なのでしょうが)80年頃のギター雑誌やジャズ誌でも、二人とも335を使っていたこともあってCarltonと並び評されていましたが、私には違うタイプのギタリストに思えました(好みで言えば断然Carlton派でした。どちらかといえば今も。) 前作に続くダイレクトカッティング盤です。この時、Ritenour まだ25歳!Abraham Laborielも25歳、Patrice Rushenは23歳、Harvey Masonは30歳、gale39歳、若い名人達の一発勝負は、アップテンポでもスロウでも緊張感に溢れています。後年のCarltonとRitenour、David T. とCarlton の競演のようななごやかでリラックスした雰囲気ではありません。Ritenour、クールに見えて意外に負けず嫌い?真剣に演奏を聴くことを求められている気がして、あまり飲みながら聞いたりはしませんでした。レコードプレイヤーとアンプをグレードアップしたら、音の良さが際立ちました。(通して聴くと聴き疲れしますけど。この文を書くために久々に全曲通して聴いたら疲れました。)疲れのせいか、否定的なコメントが多くなってしまいましたが、名演・名盤であることは間違いありません。
<聴きどころ>
Ritenourは335、GaleはSuper400といつも通りと思います。Ritenour が曲によってフロントの甘いトーン、センター、リアでの鋭いカッティング、オーバードライブサウンド、と使い分けているのに対し、Galeはいつもの少し歪んだフェイザーを噛ませたサウンドでやり通してます。プレイもRitenour はヴァリエーションに富んだフレーズ(スライドバーまで!)を展開していますが、Gale はワシはコレしかやらん!とばかりに、いつものフレーズに終始していて、違いが面白いです。ただ、緊張感の中でお互いに触発されたのか、RitenourはいつもよりWildなプレイを(各曲でのソロの後半部など)聴かせ、Galeもいつもの倍ぐらいの音数でさらにくどいプレイをしています。ちなみに、A2は、それぞれのソロ作でも演奏されており、聴き比べるのも面白いです。(Ritenour が何色ものきらびやかな朝顔、Galeが濃い単色の野生の朝顔、本作が入り乱れて咲く朝顔、という感じでしょうか?)。A3 は、スタッフのライブDVDにも入ってます。(こっちはリラックスして聴けます)
Emotional度 | ♡♡♡♡♡ ハイテンションです |
Bluesy度 | ♡♡♡♡ Ritenourもいつになくbluesyです |
Mellow度 | ♡♡♡ スロウもあまりメロウに聞こえません |
酒のお供度 | ♡♡ 酒と音楽の楽しみが両立しません |
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