The Crusaders / Crusaders 1 (1972) – Larry Carlton
若干24歳、メロウなプレイの萌芽しています。
A1. That's How I Feel 2. So Far Away B1. Put It Where You Want It 2. Mystique Blues 3. Full Moon C1. Sweet Revival 2. Mud Hole 3. It's Just Gotta Be That Way 4. Georgia Cottonfield D1. A Shade Of Blues 2. Three Children 3. Mosadi (Woman) クルセの'72年の作品です。先日のCarltonの来日公演でB1を取り上げており、興奮冷めやらぬ中で改めて聞き直しましたので取り上げさせていただきました。名前を変更してからの2作目でBlue Thumb Recordsからの1枚目になります。The Jazz Crusaders名義でデビューしてから11年、20枚近くのアルバムをリリースしているにも関わらずの"1"のネーミング、レコード会社が変わり、新境地で心機一転、リスタートの思いが込められれているのでしょうか?これまでも、足りない部分を補うというよりは必要なテイストを加えるため、ギターやベースをゲストとして招いていましたが、本作でもChuck Raineyや、Carltonなど3人のギタリストがFriendsとして参加しています。内容的には、バンド名からJazzを取っ払ったということもありより一層funk度が高まっているように感じました。 当然リアルタイムではなく、上京以降に中古で集めたうちの1枚です。"2nd Crusade"以降の作品が安箱の常連でしょっちゅう見かけたのに対し、本作は比較的発見頻度が少なく、値段も少しだけお高めでした。(と言っても2枚組なのに1000円でお釣りが来るぐらいでしたが)
<ギターの聴きどころ>
内ジャケにはクレジットがあり、ギターはCarton、David T.、Arthur Adamsで、ご丁寧にCarltonには"Solo"と書かれています。DonovanのセッションでJoe Sampleと一緒になり、そのプレイが見染められ本作に呼ばれたようです。 ヘヴィなA1、左右のWahリズムにファズサウンドのセンター(エコーが強くて奥に引っ込んでいます)のソロが入っています。左右がDavid.TとAdamsで、センターがCarltonでしょうか?3連多用のベースとドラムも含め緊張感にあふれています。 一転してA2はCarole Kingのヒット曲をアレンジしたメロウGrooveで、左がコードバッキング、右がヴァイオリン奏法、センターに2度にわたるソロですが、これは全てCarltonのプレイと思います。ソロは"Scratch"での大きく歌うプレイとは異なり、小刻みなフレーズを重ねていますが、1stソロの終わりをヴァイオリン奏法に繋ぐところ,2ndソロのチョーキング多用などのちのメロウ(エロ)プレイの萌芽が見られます。 B1,左のテーマとWahバッキング、のちのカバーとも印象が違うのでDavid T.が弾いているのかと思いました(80年代のクルセのライブ映像ではDavid T.が弾いていました)が、先日のライブでも「もう50年以上やっている」と語っており、どちらのフレーズもプレイしていましたのでCarltonのようです。左のバッキングもAdamsかと思いましたが、先日のライブではホーンソロのバックでこのフレーズもCarltonが弾いていました。 B3,左のエレピとのメカニカルなコンビネーションフレーズもCarltonと思います。 C1の軽めのサウンドで細かく刻むソロはCarltonではなくAdamsと思います。 C2のリフはAdams?左のwahがDavid T.? C3は左のヴァイオリン奏法やオブリはCarltonです。右のアルペジオバッキング、センターのソロはCarlton?Adams? C4,D1はのWahがDavid T.,右のリフがAdams?C4のベースも縦横無尽です。 D2の右のコード、アウトフレーズも交えたソロ、D3左のメロウなフレーズもCarltonでしょうか? (各曲ともWahフレーズはWahの個性が強すぎていて誰が弾いているかわかりませんでした・・・・そして、これぞDavid T.、というプレイを聞き取れませんでした) Carlton当時24歳、まだ荒削りではありますが、すでに歌心とテクニックが両立していて驚きです!
Emotional度 | ♡♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ A2とC3、D3メロウプレイの萌芽です |
お酒のお供度 | ♡♡♡ |
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