Deodato / Love Island (1978) – Larry Carlton
![](https://session-guitarist.net/wp-content/uploads/2022/05/R-451410-1417212527-8452-e1653520634440.jpg)
Carltonの多彩なサウンドとプレイです。
A1. Area Code 808 2. Whistle Bump 3. Tahiti Hut 4. San Juan Sunset B1. Love Island 2. Chariot Of The Gods 3. Pina Colada 4. Take The A Train Deodatoの'78年の作品です。Warner移籍後Tommy LiPumaとの共同プロデュースで東西の豪華なメンバーを集めてレコーディングされました。(曲ごとのクレジットが記載されていて、大変な文字数です。Quincy JonesやSteely Danもビックリです)クラッシックの大胆なアレンジで有名なDeodatoですが、本作では少しFunk風味が混じったLathin Fusionになっています。 本作もCarltonが目当てで中古盤を1000円ぐらいで購入しました。その後、有名作など他の作品もエサ箱で見つけて何枚か購入しました。 ’90年代は、一旦音楽の世界から身を引いて、ビジネスの世界で活躍したと何かで読みました(優秀な人は何をやらせてもうまくいくようで羨ましい限りです)が、2000年代にカムバックしたようです。その後の作品は未聴なので、探してぜひ聴い見たいと思います。 (ジャケットは、美しい花かと思いきや、めしべの中に目が書かれてよく見ると怖いです。何かのメッセージかあるのでしょうか?
<ギターの聴きどころ>
曲ごとのクレジットによると、CarltonはA1,A2,A4,B1,B3,B4の6曲に参加しています。 A1、いきなりワイルドなカッティングが聴こえてきます。クルセでもドライブトーンでのカッティングやっていましたが、ここまでは激しくありませんでした。Ray Parkerに通じるようなキレの良さで、80年代以降ではほとんど聴くことができないプレイです。ソロはGeorge Parrishです。Deodato以外の作品で聞いたことはありませんが、こちらもワイルドなプレイです。 A2では右でのレガート気味のカッティング(あえて音を切ってません)に続いて、フランジャーのエフェクトがかかったサウンドでソロを弾きます。プレイ自体は流れるようなフレーズの連続なのですが、強めのエフェクトがピッキングやフィンガリングのニュアンスを台無しにしていて残念です。ミキシング時にエフェクト後がけであれば、ノーエフェクトのリマスター盤出してくれないですかね? Rhodesが美しいA4では、お得意のヴァイオリン奏法を散りばめたオブリでMellowに迫り、官能的なソロも聴けます。右のアコギもCarltonです。翌年、 Ritenourがガットでこの曲をカバーしています。 B1のタイトル曲もMellowで、控えめながらオブリを交えたGrooveを感じさせるカッティングです。唐突にBenson先生の速弾きが入ってきて驚きます。個人的にはCarltonによりエロティックに弾いて欲しかったのですが。 B3はJohn Tropeaとのコンビネーションで左右ともGroovyですが、左がCarltonと思います。 JazzスタンダードのB4、ここではAl McKayとのコンビです。左がCarltonと思われ、やや強めのエフェクトではありますが、ピッキングの強弱を活かしたオブリ(と短いソロ)が聴けます。 本作では、Carltonにしては珍しいサウンドとプレイですが、Deodatoの要求なのでしょうか?それに応えられる器用さも流石ですが持ち味を活かした方がより良かったのでは、などと思ってしまいます。 A3ではAl McKayが EW&FのThat's The Way Of The World でのようなカッティングを、B2ではJohn Tropeaがエフェクトの強いサウンドでテーマを弾いていて、当時のFusionギターブームを意識したのか、全体的にギタリストにも楽しめるアルバムになっています。 (夏しか聴けないけど)
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡♡ A3~B1の一連の流れ、たまりません |
お酒のお供度 | ♡♡♡♡ |
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