Gladys Knight & The Pips / About Love (1980) – Eric Gale

One & Onlyなバッキングです。

A1. Landlord
 2. Taste Of Bitter Love
 3. Still Such A Thing
 4. Get The Love
 
B1. Add It Up
 2. Bourgie', Bourgie'
 3. Friendly Persuasion
 4. We Need Hearts

 


 
Gladys Knight & The Pipsの'80年の作品です。兄弟と従兄弟でPipsを結成(日本でいえばサーカスのようなものでしょうか?)、'61年にデビューしMotown傘下のSoulレーベルや、Buddahに移籍後も数々のヒット曲を生み出してきました。本作はColumbia移籍後の1枚目でプロデュース、前々作・前作ではプロデュースを担当したVan MacCoy人脈で参加していたStuffメンバーが本作でもプロデューサーのAshford & Simpson人脈で引き続き参加しています。バックは被ってもプロデューサーの違いによるサウンドの変化は顕著で、よりメロウな内容になっています。個人的にはVan McCoyの音作りはあまり好きではないので断然こっちの方が好みです。
X'mas盤のところでも書いた通り、見つけるたびに財布と相談しながらLPを集めてきたのですが、70年代後半=80年代前半の作品は概ね1000円〜2000円の間で、本作は1200円ぐらいだったと思います。


<ギターの聴きどころ>

裏ジャケには参加ミュージシャンは記載されていませんが、Ashford & Simpsonプロデュース作としてGale参加も期待していたところ、針を下ろした瞬間、ミュート気味のシングルノートバッキングが聴こえ、インナーを見たところ名前が書かれており予感的中でした。キャッチーなメロディ、迫力も表現力もあるリード、美しいコーラスワーク、そのバックでのGaleの個性的なプレイ、申し分ありません。特にミュートを効かせたままチョーキングを交えるオブリは何ともいえない味わい深さです。
A2はdisco調ながら哀愁も漂い、キレも重みもあるカッティングやダブルストップのスライドがVan McCoy参加作とは違う趣きを感じさせます。
A3のミディアムでも、ミュートをかけたままのチョーキングやハイポジでの上がりきらないチョーキングなどのオブリが実にいい感じです。
シリアスながら哀感も感じさせるB1では、中間部でリズムに捉われない畳み掛けとチョーキングによる怒涛のソロを披露しています。
B2では、シングルミュートとカッティングを左右に重ね、特にカッティングはブラッシングとストロークを使い分け、独特のGrooveを作り出しています。
B3では、イントロでトリルをプレイしており、David T.ほど滑らかではなくぎこちないところが逆にいい味を出しています。
ラストでも、大きくリズムを刻む左とミュート気味にスパイスを加える右で使い分けています。中間部では左右にパンを振るエフェクティブなサウンドも聴けます。
Galeのバッキングもソロ同様いい意味で癖が強いOne & Onlyのプレイなのですが、全体のサウンドの中で浮きすぎることはなく、主役を的確にサポートしています。Salena JonesPatti Austinなどとともにバッキングを堪能できる1枚、ぜひ聴いてください、





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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